愛知民報

【16.07.24】県が売却した旧循環器呼吸器病センター 日本共産党わしの県議 住民説明会を要求

 
 日本共産党の、わしの恵子愛知県議は6月24日おこなわれた県議会健康福祉委員会で、旧愛知県がんセンター尾張診療所(一宮市)の跡地利用について、地域住民の思いをくみ取った対応をするよう要求しました。
 同診療所の前身は1957年に結核医療対策病院として開設された県立尾張病院です。1995年に全面改築され、県立循環器呼吸器病センター(循呼センター)となりました。2010年に医師不足と医療再編を理由に閉院されました。閉院後は2014年まで愛知県がんセンターの尾張診療所として運用されていました。
 県は95年の循呼センター整備時に120億円を投じ、約7万2000平方?の敷地に鉄筋コンクリート造8階建て、286床の病院施設を建設しました。敷地内には医師や看護師の宿舎、看護学校、体育館、グランドがありました。
 県は昨年11月、跡地の売却を決定。今年5月30日、京都市に本社を置く不動産業者?エステートジャパンに売却しました。売却価格は19億7400万円。県が示した土地利用の条件は、5年以内に医療施設、老人福祉施設などを開設し、開設後10年間運営すること。
 エステートジャパン社は、?がん予防を中心とした診療所(無床)?サービス付き高齢者向け福祉施設(85室、100名)?流通業務団地を建設する予定といいます。
 わしの議員は循呼センターの閉院のときに存続・有効活用を求める地域住民から3万6980人分署名が集まったことについて「病院を造るからと土地を提供した住民がいるなど、病院が地域と共存してきたからだ」と指摘。改めて県の責任で住民説明会をおこなうよう要求しました。