愛知民報

【18.10.7】対談 愛知の声参議院に 日本共産党愛知県若者雇用対策部長  参議院愛知選挙区候補 すやま初美さん 日本共産党元参院議員 八田ひろ子さん

 「参院愛知選挙区に共産党議員が復活すれば、愛知が変わります。実績があります」―来年夏の参院選愛知選挙区で議席獲得をめざす日本共産党の、すやま初美さんと元参議院議員の八田ひろ子さんが語り合いました。八田さんは、岡崎市議、愛知県議をへて1998年の参院選愛知選挙区で当選。参院議員を1期つとめました。

自民負かし当選

 すやま 実際に愛知選挙区で当選された大先輩の八田ひろ子さんとの対談にワクワクしています。よろしくお願いします。

 八田 こちらこそ。何としても、すやまさんに愛知選挙区の議席を取り戻していただきたい。愛知の声を参議院に届けてほしいと対談にまいりました。

 すやま 参議院愛知選挙区は現在定数4ですが、八田さんが当選された1998年参院選は定数3。そこで、自民党を負かして当選されました。共産党が“自共対決”に勝ったわけですね。

 八田 そうです。自民党が2人立てて共倒れし、定数3を野党の共産党と民主党で分け合う形になりました。
 愛知だけではありません。共産党が議席をとった7つの選挙区のすべてで自民党は議席を失ったんです。当時の新聞は「何と言っても自民党敗北への切り込み役になったのは元気な共産党」(「朝日」)と書きました。

 すやま 八田さんが当選された98年の参院選で、共産党は比例819万票、得票率14・6%で8議席、選挙区で7議席を獲得しました。得票数、得票率、議席数のすべてで党史上最高でした。愛知の比例36万票、選挙区の45万票も史上最高ですね。

 八田 愛知では、その前の95年の参院選の得票と比べると比例で2倍以上、愛知選挙区で3倍以上に伸ばしました。活動も史上最高のことをやりました。ポスターをいっぱい作って全県的に3回張り替えました。名古屋・栄での屋外演説会では広場に大きな舞台をつくって大型ビジョンを2台置いたんです。

 すやま 党躍進の風は自然には吹かない、自らのがんばりで吹かせるものと言われますが、その通りですね。

 すやま 八田さんの参院議員時代の実績パンフレットを拝見しました。国会での質問・発言は169回。すごいですね。オオタカの写真パネルをかかげた国会質問が印象に残っています。

 八田 あれは日本共産党の愛知県委員会がつくったポスターなんです。オオタカの棲む海上(かいしょ)の森での万博計画を見直しなさいと。パリにあるBIE(博覧会国際事務局)にも要請に行きました。

 すやま 万博計画を見直しに追い込んで、オオタカの森が守られたわけですね。

 八田 万博問題のほか、小牧基地のC130輸送機を使った憲法違反の自衛隊海外派兵、トヨタなど大企業のサービス残業、とにかく愛知の問題、県民運動の要求をどしどし国会で取り上げ、政府に解決や実現を迫りました。
 県民の要求運動、県議団など地方議員団、そして国会議員団の三位一体の共同が要求実現の力です。

 すやま 愛知県立特別支援学校の問題もそうですね。本村伸子衆院議員が国会で、過大化による学校施設の不足や劣悪な状態を取り上げて、文科大臣の現地視察が実現しました。県議会では共産党県議団が追及して教室のエアコン設置など施設改善がはじまっています。
 この8月、私は地方議員のみなさんと一緒に文科省に教室エアコン設置促進を申し入れました。

 八田 県民要求を実現しようと思ったら、対決・対案・共同の態度をつらぬく共産党の議員が参院愛知選挙区にどうしても必要です。

 すやま 八田さんはいつも9条バッジをつ
けておられましたね。

 八田 不戦の9条は人の命を大事にする証しです。2004年2月4日の参院予算委員会で、自衛隊のイラク派兵を追及しました。小牧基地のC130輸送機が武装米兵を空輸することを政府はしぶしぶ認めました。憲法違反の戦争荷担です。

 すやま 八田質問の直後の2月23日に、名古屋地裁に自衛隊イラク派兵差止訴訟がおこされました。その4年後に名古屋高裁がイラクでの空輸活動は「武力行使と一体化した行動」と違憲判断を示すわけですね。

 

 八田 違憲判決後のの12月に、空自は計画を早めてイラクから撤退しました。しかし、いま、安倍首相は憲法改悪をねらっています。

 すやま 重大です。安倍首相が憲法に明記する自衛隊は、専守防衛や災害救助ではなくて、海外で戦争する自衛隊です。安保法制=戦争法に合わせて自衛隊が無制限に武力行使できるように憲法を変えようとしています。県内の基地や兵器産業を軍事拠点として強化をすすめています。
 戦争法廃止、安倍9条改憲阻止は、私の最大課題です。国連で核兵器禁止条約が採択され、朝鮮半島では平和の激動が起きています。いまこそ、憲法9条を生かすときです。

 八田 同感。反戦平和をつらぬいて96年、日本共産党のがんばりどころですね。

 すやま 八田さんは、残業代不払い、長時間労働問題でも大きな成果をあげられました。

 八田 サービス残業、長時間労働問題は17回、国会質問しました。トヨタの横暴を名指しで取り上げました。サービス残業根絶法案やパート・有期労働者の均等待遇法案など労働者の権利を守る法案を発議者として国会に提出しました。そうして01年から約3年半で、447億円ものサービス残業代を大企業などに支払わせることができました。

 すやま 私も、若者の雇用・労働条件の改善、過労死根絶、最低賃金引き上げに取り組んでいます。
 私が、共産党の政治活動に踏み出したきっかけは、派遣切りを追及した志位和夫委員長の国会質問を見たことです。私自身、ブラックな職場を経験していますから。

 八田 前回の参院選で共産党が躍進して議案提案権をもち、ブラック企業規制法案を出しましたね。

 すやま その動きが力になってブラック企業への監視・監督が強まりました。昨年、愛知労働局管内では4010事業所の労働関係法令違反が改善されました。

 八田 共産党の“躍進効果”ですね。愛知は働く者の街です。全国から若者が集まっています。企業献金ゼロ、大企業にもはっきりものが言える共産党議員が参議院愛知選挙区にどうしても必要です。

 八田 安倍政権は来年10月から消費税10%増税を実施しようとしています。「消費税は上がる、年金は下がる。やっていけん」との声があがっています。

 すやま 大企業・富裕層に減税、庶民に増税ですから、“アベコベミクス”です。
 消費税10%増税は中止すべきです。アベノミクスで大もうけしている大企業や富裕層に応分の負担を求め、ムダな大型公共事業や軍事費にメスを入れれば、社会保障、教育、子育て、若者応援の財源はできます。

 八田 すやまさんは、愛知の地域産業に関心をもっているとか。

 すやま 「アイチの魅力発見」ということで、ブドウやミカン、花の栽培農家、アサリ漁師の方々と懇談して政治への要望を聞きました。みなさんの努力
を応援する政治をやりたいですね。

 八田 国会は立法府ですから、議員立法の提出も大事な仕事です。私は任期中に42本の法案の発議者になりました。当時の「朝日」によると、改選参院議員124人のなかで私が最多でした。

 すやま その時ですね、八田さんが法案作成に参加されたDV(配偶者からの暴力)防止法ができたのは。
 いま、市民と野党の共闘が発展する中、去年の総選挙後、今年の通常国会閉会までに、共産党が加わった野党共同提出の法案は20本にのぼっています。

 八田 私の体験でも共産党国会議員団の政策力は抜群です。すやまさんが国会に出れば愛知は変わります。

比例躍進とすやま勝利を

 八田 残念ながら2004年の参院選以降、日本共産党の愛知選挙区の議席は空白です。いま、自民・公明が議席を持ち、安倍政権の改憲・増税の暴走を支えています。
 こういう時、愛知選挙区に共産党議席が復活すれば、暴走ストップ、憲法とくらしを守る確かな力になると思います。すやまさんの出番です。

 すやま 「こんどこそなんとしても愛知から国政へ」の決意です。改ざん、隠ぺい、虚偽答弁…。民主主義破壊の安倍政権を倒して、まともな政治をつくりたい。市民と野党の共闘で安倍政権を倒し、野党連合政権への道を切りひらくときです。来年の参院選で比例の井上さとしさんといっしょに、愛知選挙区から国会に駆け上りたいと燃えています。