佐々木憲昭 衆院議員、日本共産党比例東海ブロック予定候補
かわえ明美 日本共産党比例東海ブロック予定候補
黒田二郎 日本共産党愛知2区予定候補
西田とし子 日本共産党愛知4区予定候補
新年をむかえて 野田内閣と対決 緊迫の情勢
司会 新年の政局は総選挙含みの激動が予想されます。どんなお気持ちで新年を迎えられたでしょうか。
佐々木憲昭 緊張して迎えました。昨年は東日本大震災で多くの方々が犠牲になり、日本共産党は復旧・復興を最大課題として取り組みました。被災者支援、生業を支える復興を提案し、さまざまな成果を上げました。
しかし民主党政権は、国民の期待に応えず、不安が広がっています。野田政権は、財界やアメリカの意向ばかり聞いて国民の声に耳を貸さない。今年は、野田内閣の悪政と対決する緊迫した情勢になっていくと思います。
かわえ明美 昨年は仙台南部に大震災救援・復興ボランティアセンターを設けました。津波に襲われたイチゴ畑で泥のかき出し作業にあたり、クリスマス用のイチゴが収穫できたと聞き、本当にうれしくなりました。
全国の団体や個人の皆さんも、心一つに救援に取り組んだ1年でした。今年はその力で、人間らしく生きていける政治と社会を国民と心を一つにしてつくりたいですね。
黒田二郎 志位和夫委員長が今、客観的にみて日本の政治が大きく変わる歴史的前夜にあると言いましたが、そのことを実感しています。沖縄県議会は普天間基地ノーの意見書を全会一致で可決、福島県議会は原発廃止の意見書可決、北海道ではTPP反対。こういうことがあちこちで起きており、?夜明けは近い?という気持ちを強くして、歴史の扉を開ける年にしたい。
西田とし子 東日本大震災が起きたとき、私は名古屋市議選の候補者として選挙最終盤をたたかっていました。ただちに被災地救援募金を訴え、たくさんの募金が寄せられました。困っている人がいたら力になろうということが国民の心情なんだと思いました。
しかし、野田首相にはその気がなく、原発をなくすとも言わない。世論は原発廃止へ動いています。市民は無力ではない。みんなで力を合わせて政治を変える年にしたいと思っています。
国政と日本共産党 清潔な党だから 国民の信頼
司会 野田内閣は民主・自民・公明3党で悪政をすすめようとしています。日本共産党の大きな役割が求められていますね。
佐々木 野田政権がやろうとしていることは、TPP参加、社会保障の改悪、消費税増税、原発再稼働、米軍普天間基地の辺野古移転、財界の圧力で骨抜きにされた労働者派遣法。どれをとっても、自民・公明政権でもできなかったことを強行しようとしている。
消費税増税は、今年のはじめに国会に法案を出すという重大な局面です。民主党は前回選挙のマニフェストで、4年間は消費税を上げない、上げるときには国民に信を問うと約束しました。公約違反という点でも許してはならない。自民・公明の方針を受け継ぎ、財界から尻をたたかれて?使い走り?のようにやろうとしているのです。
これと正面からたたかわなければ、国民の暮らしも営業も日本の平和もない。その立場でがんばりたい。
かわえ 昨年4月、大震災と原発事故の直後の衆院愛知6区補選に立候補し、原発をゼロにして自然エネルギーに切り替えよう、浜岡原発をなくそうと訴えると、何人もの方から「安全神話にだまされていた」「かわえさん、浜岡を止めてください」と声をかけられました。
共産党の役割は大きいと思います。今、国は原発の再稼働に動いていますが、永久停止に追い込みたいと思っています。
黒田 「民主党は自民党と変わらないでしょう?」と声をかけると、「自民党よりひどい」という返事が返ってきます。年金や医療改悪に、高齢者の怒りが強い。若者から「入党したい」とメールが入ってくる。高齢者にも若者にも変化が起きています。
西田 共産党がみんなに感心されるのは、政党助成金を受け取っていないことです。だから信頼されます。
高齢者の怒りがすごいですね。生活相談では「年金だけでは暮らせない」というのが多いんです。これまでの消費税が法人税減税に消えた話に怒り出す。人間らしい暮らしのために政治を変えていきたい。
対話・共同の広がり 立場を超えて響きあい
司会 いまの情勢の特徴のひとつは、日本共産党と幅広い国民との対話と共同の広がりと言われています。いかがでしょうか。
佐々木 民主党は「生活第一」と言っていたはずですが、自民党政治が切り捨てた国民の暮らしを元に戻したものは一つもない。元に戻さずにまた負担増。年金も医療も介護も改悪して、おまけに復興増税で所得税を増やす。さらに消費税を2倍にする。自民党政治で暮らしが耐えられないというので政権交代したのに、もっと耐えられなくなっている。どこに行っても怒りの声が聞かれ、共産党との響きあいが広がっています。
これまで共産党とは関係が薄かった様々な団体、例えばJAなどから集会に来てくれと声がかかっています。対話と共同をさらに広げていきたい。
かわえ TPP問題で、県漁連を訪問し懇談したとき、役員さんが「TPPはアメリカの言うことを聞く国にしてしまうことだ」と本質を突いた発言をされました。
JAあいちでは、私たちのTPP参加反対の宣伝活動に期待する声がでました。
これだけ悪政がひどくなると、立場の違いを超えて手を結ばざるを得ないということでしょうね。
黒田 TPP問題である業界団体の方と懇談しました。「昔はうちは自民党。今はそういう時代ではなく、どの党でも話は聞く」と。対話を広げると共感も広がると実感しました。
西田 共同の条件は草の根からも広がっています。先日、原発撤退を求める署名を地域で訴えていたら、創価学会員が「この署名なら協力する」と。私の事務所に立ち寄った初対面の人が「庶民の味方は共産党しかない」と語りました。
逆流とたたかう はっきり見えた「減税日本」の危険
司会 国民は改革を求めていますが、不況や閉塞状態に乗じて、国政と地方政治を危険な反動的な方向にもっていこうという逆流も軽視できません。
佐々木 国会の動きとして、民自公の裏取引がひどすぎる。子ども手当の廃止などを3党で合意する、復興増税でも労働者派遣法改悪でも、あらゆる重要法案を3党で密室協議しています。
憲法審査会が動き出したことも危険です。選挙制度については、民主、自民主導で比例削減につなげようと各党協議会をやろうとしているので、やらせないように頑張っています。
かわえ 愛知・名古屋の大村・河村連合は、「政治を変えてほしい」という県民の気持ちを取り込みましたが、わずかの期間で怒りに変わっています。河村名古屋市長は「福祉にも無駄がある」と事業仕分け、大村知事は「行革深掘り」として、敬老パスや医療費無料制度の改悪をねらっています。
「二大政党」の動きもわずか2年で破たんしました。政治改革の本当の担い手・日本共産党が見えやすくなっています。
黒田 敬老パスの存続を求める署名をした人も「河村にみんなが裏切られた」と話しました。減税日本の正体がはっきり見えるようになってきました。
西田 河村減税の実態は大企業・金持ち優遇です。市民は自分の減税額を見て「これは庶民減税ではないぞ」と、見抜きつつあります。防災問題の勉強会で、講師が「減税をやるときではない」と言ったら、ものすごく受けました。市民は冷静です。
候補者として 党の姿を丸ごと伝えていきたい
司会 総選挙にむけての候補者活動はいかがでしょうか。
佐々木 消費税増税、原発再稼働、TPP参加交渉と、国民に対する攻撃が広がっているときに、我々が頑張らなくてどうするんだという思いです。
情勢は1996年に比例東海ブロックで3議席獲得した時に似てきていると思います。当時、保守層にも共産党との共同が広がり、共産党との関係が薄かった団体や階層とも懇談やシンポが行われ、共産党への支持が広がりました。
自民にも民主にも国民の不満が高まっています。国民の声を代弁するのはどの党かと訴えれば、支持拡大の可能性は広がっていると思います。
かわえ 小選挙区の候補者と団結して、共産党の政策を訴え抜いていきます。
新しい政治をつくりたいという国民の願いに応え、これまで懇談したことのない団体にも飛び込み、党の議席に結びつける先頭に立ちたい。大きな党をつくり、新しい政治の扉を開きたいですね。
黒田 共産党に目を向ける人が増えています。政策だけでなく、党を丸ごと語って知ってもらうことを大切にしたい。働きかけ、一緒にたたかってくれる人をどう広げていくかが課題です。
西田 政権交代が言われた前回の総選挙の時と国民意識は大きく変わっています。私自身が議席を取る構えで頑張ることがたたかいを飛躍させることにつながると思います。
メッセージ 大企業にモノ言う議席が必要
司会 最後に、有権者へのメッセージを。
佐々木 党を丸ごと知ってもらうことが大切です。共産党は他党とどこが違うのか。党の本質を訴え、共産党だから支持するという人を増やしたい。
企業・団体献金や政党助成金をもらわずに、国民の浄財に支えられているから大企業の横暴とたたかうことができる。TPP問題でも自主独立の党だからこそ、国の主権と国民の利益を守ることができる。共産党はどんな原理で活動しているのかを知らせることが、党を大きくすることにつながります。
かわえ 財界・アメリカ言いなり政治の障害を取り除くことが大切です。大村知事・河村名古屋市長は、財界がもうかる仕組みづくりに熱中している。その下で泣いている人が多い。大企業にモノ言える議席が必要です。その気迫と勢いでがんばります。
黒田 愛知2区の民主党現職は国家戦略担当大臣で消費税増税推進です。河村市長の立候補が取りざたされています。実はどちらも大企業・大資産家優遇の税制をつくる点では同じです。
私は、消費税増税に反対し福祉・社会保障充実、将来に希望がもてる政治と社会に変えようと訴えています。
西田 名古屋南部は伊勢湾台風の被災地です。地震や災害に強い安全な地域をつくりたい。
私が子育てをするなかで大切にしてきたのは憲法9条です。平和を大事にします。
司会 本日はありがとうございました。