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公立園廃止・民営化に反対 ”名古屋の保育守ろう”500人が集う

 

 名古屋市の公立保育園の廃止・民営化計画に反対する市民集会が24日夜、中区で開かれ、会場超満員の530人が参加、会場に入れない人も多数いました。職場の違いを超えた若い保育士たちが企画したもので、垣内国光・明星大学教授が講演。保育士や保護者が思いを語りました。
 
 河村たかし市長は、現在120園ある市立保育園を78園に減らす計画です。具体的には、今年3月末に廃止予定の千種台(千種区)、南(南区)の2園をはじめ、18園が対象園として公表されています。

 垣内氏は講演で、公立保育園の民営化に合理的根拠はなく、待機児童解消のためには公立園の増設こそ必要だと主張。その上で垣内氏は「一生懸命生きている子どもたちに恥じないよう、父母、保育者が保育園を守るためにがんばり続けることが大切です」と強調しました。
 
 3年後の廃止が計画されている市立畑田保育園(中川区)の保護者は「移転先の園庭は、現在の3分の2程度の広さしかないうえ、まん中が道路と民家で分断されていて、のびのびと遊ぶことができなくなります。安全面でも心配。市に憤りを感じます」と訴えました。
 
 社会福祉法人名北福祉会なえしろ保育園(守山区)の本田たみ代園長は「民間園は、公立の運営基準をもとに人員配置などが行われているため、全国的に高い保育水準を維持してきました。公立園はまた、地域のセーフティーネットの役割も果たしています。名古屋の保育を守るため廃止・民営化を許さず、公立園といっしょに、よりよい保育を目指していきたい」と語りました。
 
 オープニングでは若い保育士たちがダンスや寸劇を行ない、会場を沸かせました。