愛知民報

【16.06.12】安保法廃止へ共同強め 市民連合@愛知 すやま氏ら推薦

 野党共闘を後押しする市民の運動は、全国32の1人区すべてで野党統一候補を実現。さらに複数区でも野党勝利をめざす運動へと発展しています。市民連合@愛知は3日に記者会見し、参院選愛知選挙区立候補を予定する9氏の中から、日本共産党のすやま初美、民進党の斉藤よしたか、社民党の平山良平の3氏を推薦すると発表しました。複数区における市民連合と野党候補の選挙協力の協定は愛知県が全国で最初です。
 

市民と野党

 市民の力で新しい政治の実現をめざす運動が加速しています。
 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)は7日参議院会館で、日本共産党、民進党、社民党、生活の党の野党4党と政策要望書を交わし、野党共闘を前進させ、参院選で自公を少数に追い込むために力を合わせることを確認しました。
 市民連合は、1人区の野党統一候補者との間に政策協定を結び推薦する動きを広げています。

複数区愛知で

 市民連合@愛知は3日、定数4の愛知選挙区で野党候補3人を推薦すると発表しました。複数区での市民連合の推薦は全国で初めてです。
 日本共産党の、すやま初美愛知選挙区候補は、「市民のみなさんが新しい選挙の形をつくってくれた。安保法を廃止させるために力を合わせてがんばりたい」と語りました。

対立軸可視化

 安保関連法に反対する学者の会の和田肇名古屋大学教授は、市民連合@愛知として3氏推薦に至った経過について「愛知選挙区立候補予定者9人全員にアンケートをおこない、5人から回答。安保法に賛成とした1人を除き、政策的に一致する4人と選挙協力について協議した。3人と合意できたが、民進党新人とは合意に至らなかった」と説明しました。
 立憲デモクラシーの会有志の愛敬浩二名古屋大学教授は、「安倍首相は、消費税延期とアベノミクスが争点と言っているが、安保法制の成立後、初めての国政選挙であり、争点そらしは許されない」と表明。ママの会@愛知の新美加寿奈さんは「候補とともに訴えることで、自公対野党プラス市民の構図を可視化したい」としました。

新段階へ

 昨年夏、安保法=戦争法に反対するたたかいの中で立ち上がった新しい市民運動は、同法強行後も「野党は共闘」「選挙に勝ちたい」と広がりました。
 シールズ東海は名古屋駅西口で昨年2回の街頭宣伝をおこないました。日本共産党の志位和夫委員長、小池晃副委員長(当時)と野党の議員らが参加。「野党は共闘」のコールが湧き上がりました。
 安保法制に反対するママの会@愛知は、野党各党の国会議員や地方議員と懇談して、子どもの将来を不安に思う親の思いを伝えてきました。
 安倍政権の打倒をめざす野党と市民の運動は、愛知でも新しい段階へ発展しています。