愛知民報

【16.06.05】「福祉切り捨て政治」に対決 参院選に向け憲法25条守れとアピール

 安倍自公政権が進める社会保障改悪に反対する「人間らしい生活の保障を求める大集会」が5月28日、名古屋市内でおこなわれました。県内で反貧困運動に取り組む市民が呼びかけました。デモ行進と全体会、分科会に300人を超える人が参加。「守れ憲法25条」のプラカードを掲げながら沿道にアピールしました。全体会では「反貧困ネットワークあいち」の樽井直樹弁護士が安倍政権の打倒を呼びかけました。大内裕和中京大学教授と竹信三恵子和光大学教授が対談。世代を超えた貧困をもたらす新自由主義改革を批判しました。

 
 名古屋市中区の白川公園でおこなわれたデモ出発前集会で、森谷光夫愛知県社会保障推進協議会議長は、入院食事療養費の引き上げや、紹介状なしで大病院を受診するときの自己負担など、安倍政権が押し付ける医療制度大改悪を厳しく批判。「患者さんは支払い増に苦しめられています。治療を中断し病気を悪化させる人もいます」と述べ、大企業・富裕層の応分の負担による社会保障制度の充実を訴えました。
 生活保護基準引き下げに反対し、名古屋市と国を訴えた男性原告は「膝を悪くして退職し、生活保護を受給して4年半になります。生活が大変です。引き下げはとんでもない」と支援を訴えました。
 全日本年金者組合愛知県本部の荒川利貴夫副委員長は、国民年金・厚生年金支給額の減額処分の取り消しなどを求めて国を訴えた裁判への支援を呼びかけ。「年金だけでは生活できません。若い人にも関係します。怒りの声を広げよう」と訴えました。
 南区の名南ふれあい病院の介護職員は「毎日の暮らしがままならない高齢者が近くにいることを実感しています」と報告しました。
 全国福祉保育労働組合東海地方本部の薄美穂子副委員長は、「子どもの命を預かる保育職場は緊張の毎日です。国の予算は不十分で待遇が悪く、自分の生活や人生のことを考えて、保育士として働くことをあきらめる人もいます」と述べました。
 SEALDsTOKAIの海老原陽奈さんが戦争法廃止を訴えました。
 デモ行進には、日本共産党の、すやま初美参院愛知選挙区候補が参加しました。
 「生活保護と年金」「奨学金とブラックバイト」「子どもの貧困」「ひとり暮らし高齢者の危機」の分科会、「福祉・保育の現場から」の交流企画がおこなわれました。