愛知民報

【16.03.20】東日本大震災・福島原発事故から5年 原発ゼロ新たな勢い 「安倍政権を倒そう」

 東日本大震災・福島原発事故から5年。12日、名古屋市内で行われた「原発ゼロナゴヤアクション」に約800人が集まり、再稼働に暴走する安倍政権の退陣を求める声を上げました。福島県伊達市から避難してきた岡本早苗さん(37)は「原発事故で子どもたちの未来が奪われた」、シールズ東海の海老原陽奈さんは「家族と過ごすささやかな楽しみを守るために反原発に賛同」とスピーチしました。同日には、一宮市、春日井市など県内各地で同様の集会やデモがありました。原発ゼロをめざす運動に新たな勢いが出ています。
 

高浜3、4号機ストップ

 3月9日、大津地方裁判所は、関西電力高浜原発3、4号機の運転停止を命じる仮処分を決定しました。
 運転中の原発の停止を命じる初の司法判断です。この決定を受け、関電は10日、1月29日に再稼働した3号機の運転を停止。4号機は同26日に再稼働しましたが、トラブルで原子炉が緊急停止中。安倍政権の原発再稼働路線は、深刻な矛盾に突き当たっています。
 脱原発応援弁護団の藤川誠二弁護士は「世論が司法を動かしている」と語りました。

原発なしでやれる

 安倍政権は原子力発電を必須の「ベースロード電源」に位置付け、原発再稼働を強行しつつありますが、東日本大震災後、原発なしで電力をまかなえることはいまや国民的経験になっています。
 中部電力浜岡原発は大震災直後の5月以降、運転停止中ですが、愛知県など中電管内で電力不足はまったく起きていません。
 全国でも2013年9月から15年8月にかけて原発の稼働はゼロでしたが、電力確保はOK。
 国民の節電努力と自然エネルギーの普及がすすんでいます。 

市民と野党の共同

 高浜原発運転停止の仮処分決定、原発ゼロでの電力確保の経験に加え、2月19日の安倍政権打倒をめざす5野党合意は、原発再稼働ストップ・原発ゼロをめざす国民運動に新たな勢いをつけています。
 同合意後初の原発ゼロナゴヤアクションでは、「野党は共闘」のコールに応え、日本共産党、民主党、社民党の国会議員らが手をつなぎました。市民と野党の共同が発展しつつあります。
 原発問題は今夏の参院選の熱い争点になっています。

「野党は共闘」のコール

 
 デモ出発前の集会では、本村伸子日本共産党衆院議員、近藤昭一民主党衆院議員、平山良平社民党愛知県連副代表が連帯のあいさつ。民主党の山尾しおり衆院議員、斉藤嘉隆参院議員がメッセージを寄せました。本村氏は「みんなの力で高浜原発の運転を差し止めた。再稼働を許さない」と訴えました。会場は「野党は共闘」のコールに包まれました。(写真は左から本村、平山、近藤の各氏)。

人生変えた3・11 日本共産党参院 愛知選挙区 すやま初美

 3・11東日本大震災と福島原発事故は、私の人生を大きく変えました。10年間勤めた商業デザイナーの仕事を辞して、復興支援ボランティアの活動に参加しました。被災した宮城、福島両県での活動経験は、政治を志す原動力になりました。
 原発事故には、放射能汚染という他の災害にない「異質の危険」があります。再生可能エネルギーの普及で原発ゼロと地域経済振興を実現しましょう。政治を変えるためにがんばります。