愛知民報

【14.06.29】愛労連が「時給マップ」作成 小売、サービス依然厳しく

 愛知県労働組合総連合(愛労連)は21日、名古屋市内の街頭で最低賃金(最賃)の引き上げの署名を呼びかけました。署名は愛知労働局や県最低賃金審査会など関係機関に最低賃金の引き上げを求めるものです。
 愛労連は、県内各地から集めた求人情報誌でパート・アルバイトの時給を調べ、「時給マップ」を作成しました。マップを作る作業のなかで、県内ではパート・アルバイトの賃金の多くが最賃額ぎりぎりになっていることが浮き彫りになりました。
 愛知県の最賃額は時給780円。小売、飲食、サービス業では軒並み低水準で、時給800円台が最多でした。最賃と同額で募集している例(豊川市のコンビニエンスストアやラーメン店、西尾市のレンタルビデオ店など)もありました。
 今年2月、愛労連は月13万7280円の最賃相当額から所得税と社会保険料を引いた11万2120円で暮らす「最賃生活体験」を実施しました。参加した組合員からは「歯医者にも行けず、つらかった」「外食もできない。きびしかった」など窮状を訴える声が上がっています。
 愛労連の吉良多喜夫事務局長は「現行の最賃では200万円台の年収しか得られません。全国一律1000円以上の最賃を実現するため声を上げたい」と語りました。