愛知民報

【08.05.04】介護・福祉職員 「やめたい」が半数 労働実態調査

 愛知県内の介護・福祉労働者の4割が健康不安を訴え、5割が職場をやめたいと思っていることが分かりました。愛知介護の会が4月19日に開いた第21回社会保障講座で、愛知県医療介護福祉労働組合連合会の西尾美沙子書記次長が独自調査の結果を紹介しました。

低い賃金

 調査は昨年12月から同連合会が取り組んできた「介護・福祉労働者の労働実態調査」。同連合会加盟と未加盟の労働者計965名からの回答を集計しました。
 平均の賃金総額は月平均20・3万円。全産業平均給与総額33万円より12・7万円低くなっています。

慢性疲労

 「健康に不安」「大変に不安」「病気がちで健康とはいえない」を合わせると42・8%。とくに25~30歳の若年層の6割が慢性疲労を訴えています。

すすむ離職

 介護・福祉分野の離職がすすみ、人員不足が深刻化しています。今回の調査では、49・9%が、なかでも若年層は6割が「職場をやめたい」と考えています。
 やめたい理由の第1は「賃金が低いから」(50・6%)、第2は仕事が忙しすぎるから」(40・6%)。

利用者事故も

 人員不足による過重労働で、利用者の安全が脅かされている実態も浮き彫りになりました。5割超が「利用者への事故」を経験しており、転倒が最多。事故原因は「現場の忙しさ」(66%)、「人員不足」(49・4%)と答えています。

人員確保を

 同連合会はこの調査結果をもとに、人材確保と賃金・労働条件の改善、その裏付けとなる介護報酬の引き上げを、事業者側と共同して政府に求めるとしています。

日本共産党 県に要請 介護・福祉分野の人材不足解消のため人件費補助の拡充を

 日本共産党愛知県委員会(岩中正巳委員長)は24日、神田真秋知事にたいし介護・福祉分野の人材不足解消のため県独自の人件費補助の拡充を求める要望書を提出しました。

 対応した県担当者は「全国的に不足しているが、愛知県は他分野の雇用状況が良いだけにより深刻」との認識を示しました。

 県が1971年からおこなっている、民間社会福祉施設運営費補助制度は、神田県政のもとで、当初の主な目的だった職員給与の公私間格差是正の人件費補助は実質的に廃止されています。

 要望書は、人件費補助を拡充し民間職員の労働条件の抜本的改善をはかること、実効ある人材確保策を国に働きかけるよう求めています。