愛知民報

【17.01.22】安倍政権2017年度軍拡予算案 空自小牧基地 三菱兵器生産 海外戦争態勢を強化

 安倍政権の新年度予算案は、海外戦争態勢に向け県内の基地や兵器生産を増強する予算です。これにたいし、新年の愛知の平和運動は沖縄のたたかいや野党共闘と響き合って発展しようとしています。

F35生産整備

 
 レーダー監視を突破し侵攻する能力を持つF35ステルス戦闘機。
 安倍政権の購入計画は42機。生産拠点工場は愛知県営名古屋空港に隣接する三菱重工小牧南工場(豊山町)です。同工場では38機製造される予定。
 17年度分は6機(880億円)。2機は米国から輸入され、4機は小牧南工場で組み立てられます。県営名古屋空港がF35の離着陸に使われます。

外国軍機飛来

 日米両政府は、三菱重工小牧南工場をアジア太平洋地域のF35の機体整備拠点にすることに合意しています。
 民間小型機飛行場に位置づけられている県営名古屋空港に、外国軍の戦闘機が出入りすることになります。 
 07年には、小牧南工場で定期点検中の空自F2戦闘機が名古屋空港滑走路で墜落し、米軍F18戦闘機の緊急着陸による空港施設の破壊が起きました。
 いまF35の生産・整備拠点化に空港周辺住民の不安が高まっています。

新空中給油機

 17年度政府予算案では、新型空中給油機KC46A(1機316億円)を3機購入します。同機は、自衛隊が新年度に4機購入するオスプレイに空中給油できる機能があります。
 空自唯一の空中給油部隊をもつ小牧基地に配備される可能性があります。

オスプレイ

 
 昨年5月、伊勢志摩サミットの輸送・警備を口実に米軍垂直離着陸輸送機オスプレイ5機が県営名古屋空港に飛来し、空自小牧基地に駐機しました。
 安倍政権は17年度予算で空自にオスプレイ4機(391億円)を導入する計画です。配備先は九州・佐賀と見られていますが、給油目的で小牧基地への飛来もありえます。

新ミサイル

 
 新年度予算案には、自衛隊のミサイル強化が盛り込まれています。日米共同開発のSM3ブロック2A(147億円)やPAC3MSE(1056億円)の取得です。
 日本最大の兵器メーカー三菱重工が新ミサイル生産に深く関与すると見られています。

軍事依存経済

 かつての軍国主義の反省から、戦後、平和産業の育成・発展を国是とした日本。愛知経済も軍需から民生へ転換しました。
 米国や財界と一体の安倍政権は、日本と愛知の平和の流れを逆転しようとしています。

県民共同の平和運動大きく

 新年、安倍政権・自民党政治の軍拡政策とたたかう愛知の平和運動は、画期的な発展の時期を迎えています。
 愛知県民の平和運動と、安倍政権打倒をめざす野党と市民の共闘、辺野古米軍新基地建設反対やオスプレイ撤去を求める“オール沖縄”との連携・合流が広がっています。