愛知民報

【16.11.06】盗聴・密告が拡大 共謀罪 緒方靖夫氏が批判

 安倍内閣が東京オリンピックのテロ対策を名目に国会提出をねらう共謀罪法案に反対する集会が10月16日名古屋市内でおこなわれました。日本国民救援会愛知県本部が主催し、約150人が集まりました。
 共謀罪は、「犯罪を共謀した」というだけで処罰するという弾圧法。捜査当局の恣意(しい)的判断で国民の思想・信条が取り締まりの対象にされる可能性が指摘されています。
 集会では、警察による電話盗聴を経験した緒方靖夫氏(元参院議員)が講演。「共謀罪を取り締まろうとすれば、警察による盗聴や盗撮、密告・内部通報が不可欠になる。とんでもない話」と指摘しました。
 緒方氏は、神奈川県警による自宅電話盗聴事件とその後の裁判闘争の経過に触れ、警察権力による国民監視を厳しく批判しました。
 同事件は緒方氏が日本共産党国際部長を務めていた1996年に発覚。東京地検特捜部は、実行者が神奈川県警の警察官であることを特定。本人と家族がおこした国家賠償請求訴訟で、東京高裁は警察の組織的な盗聴と認め、国と神奈川県に損害賠償支払いを命じる判決が確定しました。