県議会健康福祉委員会 日本共産党わしの県議 「低廉な施設必要」
日本共産党の、わしの恵子議員は、2日に開かれた愛知県議会健康福祉委員会で、県が来年3月末での廃止を打ち出した老人休養ホーム「南知多老人福祉館(ビラ・マリーン南知多=南知多町師崎(もろざき)」の存続を要求しました。
同館は6階建ての公共の宿泊施設。高台にあって全室から海が見える造りです。
わしの氏は年齢別の利用状況を質問。県側は「78・5%が60歳以上の利用」と答えました。リピーター客が昨年8月から今年7月までの1年間で、80%を超えることを明らかにしました。
わしの氏は、1996年に31億円を投じて建て替えた事実を示し、「日帰り入浴施設とは性格が違う宿泊施設。値段も低廉。高齢者人口が増えるなか、ますます必要」と指摘。
県側は「高齢者の余暇は多様化している。師崎には他の宿泊施設もある」と答えました。
さらに、わしの氏は地元の就労の場であることや、指定管理者に支払っている管理料が年間500万円余に過ぎず、他自治体の保養所と比べても低いことも示し、県施設としての存続を迫りました。
県側は「管理費の多寡ではない。廃止は審議会で決めたこと」と答弁しました。
県高齢福祉課によれば、県老人休養ホームは2005年度まで最大4カ所ありましたが、今年度全廃されます。
県は昨年12月に策定した「第6次行革大綱」で、日帰り入浴施設など民間事業者によるサービスが提供されていることを理由に、公の施設としての南知多老人福祉館の廃止を打ち出していました。