愛知民報

【15.08.02】小牧市政の争点 ツタヤ方式 新図書館 事業費ふくらみ50億円

 
 小牧市で、山下史守朗(しずお)市長が名鉄小牧駅の西に建設しようとしている新図書館計画の是非を問う住民投票条例を求める直接請求運動が起きています。
 新図書館計画は地上3階、地下1階。世界でオランダの図書館にあるだけという「ブックマウンテン(本の山)」という3階まで本を積み上げる方式も検討されているといいます。カフェやCD・DVDレンタルなど商業スペースが設けられます。
 連携する事業者として市が決定した業者は、CDレンタル大手TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC=本社・東京都渋谷区)を代表とする共同事業体。
 CCCはこれまで佐賀県武雄市、神奈川県海老名市、宮城県多賀城市で指定管理者となっています。
 CCC任せの計画に事業費は3月に30億円だったのが、6月には38億5760万円にふくらみました。7月に入って、その1・3~1・4倍(約50億円)になる可能性があることも分かりました。
 図書館問題は9月27日告示、10月4日投票の市議選の争点です。日本共産党の安江みよ子、佐藤だいすけ、稲垣みさよの3予定候補も「ムダづかいをやめさせよう」と呼びかけています。

履歴流出の恐れ 共通ポイントTカード導入で

 CCCが図書館を運営することで貸し出し履歴など個人情報が民間企業に流出することが懸念されています。 佐賀県武雄市では、図書館独自の貸し出しカードに加え、CCCグループ企業が展開する共通ポイントカード「Tカード」にも図書貸し出し、全国共通のTポイント蓄積機能を付与しています。
 CCCは2014年11月、Tカード会員の個人の情報をCCCグループおよび提携企業に提供することを明らかにしました。提供を止めるには会員による手続きが必要です。
 今年7月15日現在の対象企業は93社にのぼります。