愛知民報

【14.01.19】緊急記者座談会 「減税」解党 どう 見る

 A 河村たかし名古屋市長が、自身が率いる地域政党「減税日本」の解党を前提に、日本維新の会と連携・合流の協議をすすめていると報道された。この動きをどう見るか。

生き残り作戦

 B 来春の名古屋市議選での「減税」残党の生き残り作戦だ。  C 「第3極」は「非自民」どころか、自民党政治の補完・翼賛勢力。市民は、政務調査費不正で「減税」の腐敗ぶりを知っている。

 B 維新は、橋下共同代表の地元大阪の堺と岸和田の市長選で連敗、東京では石原共同代表の後継知事が徳洲会マネーで辞職。西と東の両方でダメだ。

 A ドロ船同士の合体に未来はないね。

「減税革命」

 A 河村氏の減税政策とは何だったのか。

 B 福祉の構造改革が目的だと言っている。減税すれば税収が減る。そこで福祉予算を削減し、税金による福祉から寄付金による福祉に切り換える。

 C 減税をテコにした公的福祉制度の解体だ。結局、自民党の「行革」と同じ。もうひとつの目的は、大企業・富裕層優遇減税で彼らを誘致すること。実際には、誘致効果はなかった。

ふたつの破たん

 A 減税日本は、2011年の名古屋市議選と愛知県議選で大躍進した。

 B 「自民も民主もダメ」の流れに乗った。民主を離党した河村氏、自民を離れた大村秀章知事が同盟して「2大政党離れ」を吸収した。名古屋市議会の第1党、愛知県議会の第3党になった。

 C それが3年足らずでダメになった。自民・民主の「2大政党」体制が破たんし、代わった「第3極」の河村政治も破たんした。

 B 自民・民主中心の「オール与党」市政や河村市政と対決してきた日本共産党と市民の民主的運動が「2つの破たん」に追い込んだと言える。

新しい政治

 A 名古屋の政治経験は、「2大政党」でも「第3極」でも政治は変わらないことを実証した。

 B 河村市長の求心力は急速に衰える。国直結の自民党中心の「オール与党」市政が強まるだろう。共産党市議が「安倍政権は暴走、河村市政は迷走、わが党のがんばりどころ」と言っていた。

 C 暴走をストップし、閉塞を打開するため、対決・対案・共同の日本共産党の出番の情勢になっている。 

 B 敬老パス維持、国保料値下げ、公的保育拡充など市民の要求運動が広がっている。

 A 新しい政治の提案が求められている。日本共産党の躍進と市民の共同で「市民が主人公」の新しい政治の流れを起こすときだ。