愛知民報

【12.09.16】愛知の空港問題 中部 過剰開発の心配 県営 軍事機能の強化

 愛知の空港をめぐる新たな動向について、過剰開発や環境悪化を心配する声が県民から出ています。
 中部国際空港・関連開発問題を考えるネットワーク(中川武夫代表)は2日、名古屋市で開いた第8回総会で、愛知の空港をめぐる新たな問題について意見交換しました。 
 【中部空港2本目滑走路】事業費1500億円以上と言われる大型公共事業。中部空港は2005年の開港後、旅客数は減り続け、旧名古屋空港の実績を下回る状況。2本目の滑走路はまったく不要です。
 【名古屋港浚渫土砂投棄】国土交通省が名古屋港の航路確保のための浚渫土砂を中部空港の拡張構想海域に投棄を計画。2本目滑走路用地造成の思惑が見え見えです。漁業者は反対しています。
 【地震津波対策】南海トラフ巨大地震による津波で、中部空港の滑走路は水没するおそれも。2本目滑走路や西知多道路の建設など無謀・無用な過剰開発をやめ、万全の地震津波対策が求められます。
 【臨空都市】中部空港対岸の通称「前島」に県企業庁が構想する「中部臨空都市」。税・地代減免などの超優遇措置でイオンや外資系企業の進出が予定されていますが、将来的定着は不透明。一方で、地元の常滑駅のスーパー「パレマルシェ」が閉店。地元商業施設の衰退で高齢者や障がい者に“買い物難民”が広がることが心配されています。
 【県営名古屋空港】県営空港を使う航空自衛隊小牧基地に空中給油機が配備され、同空港の侵略的機能が拡充・強化されています。米海兵隊オスプレイ配備の場合、同空港が中継点として利用される可能性もあります。
 【航空宇宙産業の軍事化】愛知・岐阜の「航空宇宙産業クラスター特区」設定のねらいは、日本の海外派兵や武器輸出解禁をにらんだ愛知の軍需産業都市化です。