愛知民報

【10.12.05】TPP加盟反対広がる 県内農漁業生産額937億円減 

日本共産党「食料主権に逆行」

 愛知県は11月30日、全品目の輸出入関税をゼロにする環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に日本が加盟した場合、愛知県の農林水産関係の生産額は937億円減少するとの試算を公表しました。

 県の試算は、農林水産省の試算を県内産品に当てはめたもの。愛知県は農業産出額が全国5位、6位に位置する農業大県。TPPの影響は甚大です。

 生産減少率を見ると、牛乳・乳製品は100%で全滅。牛肉73%、豚肉70%の減。農産物は小麦99%、米90%の減。影響は水産業にも及び、のり68%、ウナギ64%の減。

 菅内閣がTPP交渉への参加検討の意向を示すと、日本共産党は直ちに「日本農業に壊滅的打撃を与える」と断固反対を表明。

 JA中央会などは11月12日、TPP反対の緊急全国集会を東京で開催。日本共産党の志位和夫委員長は「一部輸出大企業のために日本を売り渡す売国政治は許されない」とあいさつしました。

 日本共産党愛知県委員会のかわえ明美氏や江上博之名古屋市議と懇談した名古屋市農協関係者は「市農協から緊急集会に2人参加しました。志位委員長に盛んな拍手が寄せられたと聞いています」と語りました。

 JA愛知中央会は2日、県知事に「自給率低下を招く」と、TPP交渉参加反対を申し入れました。

 内閣府がおこなった食糧自給率についての意識調査(10月)では、「高めるべき」「どちらかというと高めるべき」が90・7%にのぼり、「高める必要はない」「どちらかというと高めるべきではない」は5・8%にとどまりました。

 反対運動は、農業・漁業団体、消費者団体、地域経済団体に広がっています。

TPP加盟による県内農漁業生産への影響(愛知県試算)
品目 2008年生産額(億円) 生産減少額(億円) 減少率(%)
農業 346 311 90
小麦 8 8 99
25 4 14
かんきつ類 70 6 9
牛乳・乳製品 214 214 100
牛肉 97 71 73
豚肉 226 158 70
鶏肉 28 4 13
鶏卵 247 44 18
農業生産額 3210 820 26
水産業 ノリ 51 35 68
ウナギ 116 74 64
イワシ 10 5 50
アジ 3 1 52
イカ 3 2 46
漁業生産額 402 117 29
農水産業合計 3639 937 26

【環太平洋パートナーシップ協定】(TPP)

 例外なく全品目の関税をゼロにし、完全な貿易自由化をめざす国際協定。TPPに加盟すると、安価な外国産品が大量に流入し、農産物をはじめ国内産品の生産が激減し、地域経済を崩壊させるといわれています。農水省は日本の食料自給率が40%から14%に急落すると試算しています。加盟を強く求めているのは、関税ゼロで大もうけする自動車や電機などの輸出大企業と対アジア貿易の主導権を握ろうとしている米国。菅内閣は大企業と米国に追随しています。