愛知民報

【10.07.11】民主党政権下の自衛隊 「軍隊」の姿露出

 民主党政権が発足して10カ月。県内各地で自衛隊の訓練が自民党政権時より活発に実施されています。

 航空自衛隊小牧基地に今年2月、空中給油機4機の配備が完了。同機は毎日のように県営名古屋空港を使用し訓練飛行をおこなっています。昨年イラクから撤収したC130輸送機部隊も空中給油機と連携して訓練を重ねています。

 陸上自衛隊第10師団(司令部・名古屋市守山区)の市街地を利用した訓練も急増しています。

 愛知県平和委員会の調べによると市街地での行軍訓練など、基地・演習場以外の訓練は昨年9月から今年6月末までに自治体に通知されただけで70回を超えています。

 豊川市内では毎週、陸上自衛隊豊川駐屯地の隊員が下校時の小学校前を銃器を持って行進しています。

 守山駐屯地の第35普通科連隊のレンジャー部隊は昨年11月、岐阜県白川町を拠点に1週間にわたる訓練を実施。最後は完全武装で名古屋市守山区の連隊本部まで85キロメートルを深夜から早朝にかけて歩く戦地離脱訓練をおこないました。

 今月5、6日にも同様の戦地離脱訓練を実施。愛知県平和委員会などの平和団体は実施前の1日、訓練コースの犬山市、小牧市、春日井市、守山区の市・区長に、訓練反対を表明するよう申し入れました。

 海上自衛隊は8月、名古屋港や四日市港を使用する展示訓練(伊勢湾マリンフェスタ2010)を実施する計画です。名古屋港での訓練は05年以来、5年ぶり。

 今回は、海上自衛隊最大のヘリ空母「ひゅうが」(1万3950トン)やイージス艦「こんごう」(7250トン)など13隻の艦艇と7機の航空機が参加。海上自衛隊の重武装の主力艦艇がそろい、海外派兵を視野に入れた訓練と見られます。

 名古屋港管理組合議会の山口清明議員・日本共産党名古屋市議は「自衛艦だけでなくアメリカ海軍の軍艦の入港が増えています。名古屋港は商業港であり、絶対に軍港にしてはなりません。民主党議員を含め他党派議員は軍艦の入港に誰も反対しません。平和に対する彼らの認識が問われます」と話しています。