愛知民報

【08.04.06】減少止まらぬ小売店数 街から姿消す写真屋、米屋、酒屋

連続減

 愛知県が発表した2007年の商業統計調査結果速報によると、愛知県内の同年の小売業事業所数は5万7121で、04年に実施された前回調査に比べ6・9%、4254事業所減りました。94年の調査以降、6回連続で減少しています。

 小売業の従業員数は、前回43万1518人から今回43万6810人に、年間商品販売額は同じく7兆79403億円から8兆3113億円に上がりました。
 従業員数、販売額の増加はコンビニエンスストアの店舗数、総合スーパーの売場面積の増加が大きな要因です。

商店街は「シャッター通り」に

増える大型店

 業種別に見ると、「写真機・写真材料小売業」が前回に比べ28・3%と最も減少しました。デジタルカメラの普及の影響と見られます。

 次いで米穀類小売業17・7%、酒小売業17・2%の減です。地域から写真屋、米屋、酒屋が急速に姿を消しています。

 小売28業種中増えているのは、「他に分類されない小売業」3・6%、「百貨店、総合スーパー」3・4%の2業種だけ。業態としては、ショッピングセンター、ホームセンター、コンビニアンスストア、家電量販店が増えています。

小規模店で減少目立つ

 規模別にみると、「従業員2人以下」11・5%減、「3~4人」11・5%減、「5~9人」1・7%減と、小売業全体の約83%をしめる従業者9人以下の事業所の減少が目立ちます。

 一方、従業者50人以上が前回から85事業所増え954になりました。大型店の新規開店の攻勢が地域商店を減少に追い込んでいます。

 営業時間は24時間営業が広がり、飲食料品小売の分野では14・4%を占めています。

「元気な愛知」はどこに

 事業所数を地域別に見ると、前回に比べ名古屋地区を含む尾張地方が8・3%、西三河地域は6・7%、東三河地域は8・3%、いずれも減少。地域商店街は「シャッター通り」と言われるような厳しい状況にあります。