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統一地方選挙後半戦の結果について

2023年4月24日 日本共産党愛知県常任委員会

 

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 4月23日、投開票でおこなわれた統一地方選挙後半戦・一般市町村議選は、35市町村に55人の日本共産党候補者を擁立してたたかいました。

改選時に議席空白であった半田市と阿久比町で空白克服となる勝利をかちとり、前回選挙で複数議席を失った一宮市、尾張旭市で複数議席回復となる勝利をかちとりました。無投票当選となった蟹江町、飛島村を合わせた27市町村の候補者が、新旧交代をふくめて、議席を守り抜く勝利をかちとりました。

 首長選挙では瀬戸市で日本共産党が自主支援した川本氏が当選をしています。

 一方、春日井市、武豊町で現職が落選し、春日井市が4議席から3議席、武豊町が2議席から1議席に後退しました。議席増をめざした日進市、あま市、東浦町は、現有議席の確保にとどまりました。また、候補者擁立できなかった豊山町が新たに議席空白となりました。

 後半戦の目標とした全員当選とはなりませんでしたが、立候補した55人の候補者のうち50人が当選しました。そのうち50%が女性でした。日本共産党候補者の当選のために、昼夜を分かたず奮闘した党員のみなさんに心からの敬意を表するとともに、日本共産候補者の勝利ために、たくさんのご支援、ご協力をいただいた「しんぶん赤旗」読者、後援会員、支持者のみなさんに心からのお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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 後半戦でも勝共連合による反共宣伝、反共ビラが配布された選挙区をはじめ、日本共産党議席の締め出しをねらう反共シフトがとられた選挙区もあり、激しい反共攻撃がかけられるもとでの選挙戦となりました。

 これに対して自公「オール与党」対日本共産党の対決構図を押し出しながら他党との対比で日本共産党議席の値打ちを押し出す論戦、岸田政権の「戦争国家」づくりの危険な実態を告発し外交による平和の体制づくりで市民の命を守るとする論戦の二つを柱にすえた攻勢的な政治宣伝を展開しました。組織活動では、前回選挙から自力が後退しているもと、選挙前から選挙の担い手を広げる「折り入って作戦」にとりくみ、告示後も担い手となっていただいたみなさんに情勢判断を率直に伝え、さらなる協力をお願いして、当選をかちとる大きな力を発揮してもらいました。

 そして、「しんぶん赤旗」読者、後援会員、支持者のみなさん、前半戦をたたかった名古屋市内の党員のみなさんの支援も含めた愛知県党の総力をあげた取り組みによって、後半戦全体では、現職2つの議席を失いながらも新たに4つの議席を獲得し、2議席の前進という結果でした。これは激しい反共攻撃がかけられるもとで踏みとどまったといえる、大健闘であったと受けとめています。

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 今回の統一地方選挙の総括は、しかるべき時期にひらかれる中央委員会総会での総括を踏まえながら、全県の討議をすすめ、県委員会総会でしっかりとおこなっていきたいと考えています。そのうえでただちに2つのことに取り組んでいきます。

 一つは、選挙中に訴えた公約実現のとりくみです。選挙戦で学校給食の無償化をはじめ市民のみなさんから寄せられた切実な要求を実現することを公約として訴えました。当選した地方議員のみなさんが議会で提案していくだけでなく、党をあげた公約実現の住民運動にとりくんでいきます。また、暴走する岸田自公政権との対決も、重大局面にあります。「戦争国家」づくりに反対する国民世論をひろげる草の根から大運動をおこしていくのをはじめ、原発再稼働・推進阻止、入管法改悪に反対するたたかいも大いにひろげていきます。

もう一つは、党の自力をつける活動です。今回議席空白となった豊山町はじめ、美浜町、大口町でも現有議席を守る複数候補者の擁立ができませんでした。候補者が擁立できずに、議席を失うという痛恨の事態に直面しているということを認識しなければなりません。また、地域で活動する党員の多くが、70代、80代となっており、前回と同じように活動することができないために、活動の到達点は、前回から大きく後退したことも直視する必要があります。

今回の選挙で直面した、これらのことを考えるならば、今回の選挙の最大の教訓は、世代的継承を正面にすえて党員を増やしていくことができなければ、4年後の選挙はたたかえないということです。

いま全党は、来年1月の党大会をめざし「130%の党」をつくることを提起した中央委員会の「手紙」にこたえた活動にとりくんでいます。選挙のなかでも追求してきましたが、選挙を通じて結びついた人々に、選挙のお礼を述べながら、ただちに入党の働きかけ、「しんぶん赤旗」の購読を訴えていくことが大事になっています。

一方で「130%の党」づくりへの希望も生まれています。選挙の時期と重なった今年の学生新歓運動は、4月だけで、学生を中心に44人が、民青同盟に加盟しています。これは愛知では、80年代に匹敵します。党としての援助を大いに強め、一人でも多くの学生を党に迎え入れることにも力をつくしていくことが求められています。

 早期の解散・総選挙も予想されるなか、これらの活動をすすめていくことはまったなしです。県議空白の克服はじめ今回の統一地方選挙で築いた政治的地歩を土台に、反共攻撃を打ち破って、今度こそ躍進・勝利といえる結果をつくりだすために、総力をあげていく決意です。

以 上