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愛知・若者憲法アンケート 今年も「9条変えるな」多数

憲法に関するアンケートに取り組む若者=3日、名古屋駅前

 愛知県平和委員会青年・学生部は、憲法記念日の3日、名古屋駅周辺で恒例の「若者憲法アンケート」に取り組みました。今年も、憲法9条を変えるべきでないが多数をしめました。

 若者憲法アンケートは今回で26回目。昨年は緊急事態宣言発令中のため11月3日に実施しました。

 同部の青年9人が行き交う若者に「菅義偉首相が憲法を変えようとしているけれど知っている」「憲法9条についてどう思う」と声をかけアンケートへの協力を呼びかけました。

■ 平均20・9歳

 コロナ禍で人通りが少なく、午前9時から3時間かけて15歳から45歳までの32人(平均年齢20・9歳)から回答を得ました。

 「憲法についてどう思いますか」の質問には、「変えるべきではない」「どちらかといえば変えるべきでない」があわせて9人(28%)でした。「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」の計6人(19%)、「わからない」は17人(53%)でした。

 その理由について、変えるべきでないと答えた男子高校生2人は「今も普通に生活できていて変える必要はない」「平和に暮らせているから」と話しました。変えるべきと言う男子大学生は「人権など憲法に盛り込むべきだ」と語りました。

■ 戦争に危機感

 「戦力を保持せず、国の交戦権を認めない」とした9条2項について、「変えるべきではない」「どちらかといえば変えるべきでない」が合わせて13人、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」が4人、「わからない」が15人でした。

 「変えるべきではない」と答えた女子高校生2人は「戦争は子どもなど多くの人を犠牲にします。戦争をしないために9条は必要だと思います」、「平和を守るため領土問題など話し合いで解決してほしいです」と述べました。

 生活の中で、今困っていることや不安に思っている問いには「ステイホーム生活が長期化してつらい」、「コロナで生活が厳しくアルコールなど消毒用品が買えない」などコロナに関係する要望が半数以上の人からありました。

 アンケートを実施した担当者は「コロナ禍で例年より回答者が少なかったが、若者に『戦争はよくない』のイメージが浸透していて、9条を変えると戦争につながるという危機感を持つ若者が多い」と話しました。

(5月8日 しんぶん赤旗)