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表現の自由まもるたたかい 愛知県知事リコール反対集会

リコール反対のバナーを掲げる参加者=6日、名古屋市中区

 あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」の展示作品の内容を理由にした大村秀章知事のリコール署名に反対する市民らは6日、名古屋市中区で集会・デモに取り組み、220人以上が「リコール反対」の声をあげました。

 主催は、「表現の不自由展・その後」をつなげる愛知の会です。

 久野綾子共同代表は、「リコールを呼びかける高須克弥医師や河村たかし名古屋市長らが歴史改ざん主義を背景に、リコール運動を強行した。表現の自由を否定する理不尽なリコールを必ず阻止しよう」と訴えました。

 共同代表の長峯信彦愛知大学教授は「言葉がない表現の芸術は、受け取った人や国、時代によって解釈が変わる。作品の表現内容を決めつけ、批判することは大間違い。戦前・戦時のような前近代的な考えで自由を奪われることはあってはいけない」と話しました。

 「遠近を抱えてPartⅡ」作者の大浦信行さん、不自由展実行委員会のアライ=ヒロユキさんからメッセージが寄せられ、代読されました。

 美術集団8月の池内正之さん(画家)は、「河村市長による表現の自由への権力介入に強く抗議する」。自由法曹団の伊藤勤也弁護士は「大村知事を守る運動ではなく、表現の自由を守るたたかいだ」と語りました。

 西区から参加した看護師の女性(52)は、「市長は新型コロナの対応を本気で取り組んでいない。多くの病院が受診抑制で経営が悪化している。リコールしてないで、コロナ対策に集中して」と述べました。

(9月8日 しんぶん赤旗)