ニュース

語り部「私たちが」名古屋で報告集会

 
 「被爆者の思いを風化させないよう、引き継いでいきたい」―。原水爆禁止世界大会(8月4~6日、広島)に参加した青年が8月31日、名古屋市内の報告集会で決意表明しました。
 北医療生活協同組合くらしの委員会が開催し、代表派遣した職員や組合員など30人が参加しました。

 世界大会に初めて参加した医療事務の渡辺裕亮さん(24)は、広島の平和記念資料館にあった対話ノートに、日本語よりも外国語の言葉のほうがたくさん書かれてあったことを紹介。「平和を求める活動が日本だけじゃなく、世界中に広まっていることに驚いた。高校の修学旅行で見聞きした記憶がよみがえり、知識も深めることができた。今後も積極的に活動していきたい」と話しました。
 介護福祉士の鈴木富善さん(35)は、息子の陽人くんは「人を殺す爆弾(原爆)が世界に1万発以上もあります。爆弾を持たなくてもいい世界になるといいです」と話しました。
 世界大会期間中、全国の生協組合員がつどう「虹のひろば」に参加した女性3人も報告。「核兵器も戦争もない地球を次の世代に引き継いでいきたい」「もの言わない遺品から目をそむけず、私たち自身が語り部になっていかなきゃいけない」と話しました。

 報告に先立ち、愛知県原水爆被災者の会(愛友会)の恩田明彦理事長が地震の被爆体験などを語りました。
 報告を聞いた女性(69)は「子どもが自分の言葉で発信しているのを聞き、これからの平和運動へ希望を感じた」と述べました。
(9月2日 しんぶん赤旗)