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自然と文化守り次世代に平和を 高校生がフタバアオイ植え替え

 
■ 愛知・東邦高校
 自然環境と世界遺産を守り、平和を次の世代につなげよう―。名古屋市名東区の私立東邦高校で11日、京都三大祭の葵祭で使用するフタバアオイの植え替え作業が行われました。
 同行はユネスコスクールに加盟し、ユネスコ委員会を発足させ、世界規模の環境問題や世界遺産について学習を重ねています。全44クラスにユネスコ委員の生徒がいます。当日は授業終了後、その生徒たちが中心になってクラスにひとつずつ用意されたプランターに土を盛り、「苗はどうやって植えるんですか?」「水はどれくらいあげればいいですか?」と教員に質問しながら植え替えました。

■ 京都葵祭で使用
 生徒会役員の女子生徒は、「以前から生徒数人で取り組んでいましたが、今回は善行規模で取り組むことにしました。全校生徒に平和を守る活動を広め、緑あふれる学校を未来に残していきたい」と話しました。
 フタバアオイは上賀茂神社(京都市北区)に自生するものを株分けしてもらったものです。校内で高校生たちが1年かけて育て、成長したものを上賀茂神社に返し、葵祭で使用します。葵祭は1400年以上の歴史があり、参加する人たちがフタバアオイの葉で飾ります。ところが自生するフタバアオイが激減しています。
 同校国際交流室の伊藤保憲室長は、「自然環境と世界遺産を同時に守り、葵祭など日本の伝統文化を次の世代につなげる取り組みです。葵祭は平和を願って行われるもので、平和の象徴です。生徒たちには、平和を考えるきっかけにして、平和を守る主体者になってほしい」と語りました。
 ユネスコ憲章には「戦争は人の心の中に生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」と書かれています。
(7月14日 しんぶん赤旗)