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愛知には拠点基地 たけだ比例予定候補 すやま選挙区予定候補 調査

小牧基地・三菱工場…

 
 イラク戦争のように再び日本を出撃拠点にしてはいけない―。日本共産党たけだ良介参院比例予定候補、すやま初美参院選挙区予定候補は27日、愛知県内の航空自衛隊小牧基地、三菱重工?兵器工場?など戦争法案関連施設を調査しました。

 主催は日本共産党愛知県委員会。調査は、県原水協の横江英樹さんの案内で、原田祐治春日井市議、山本亮介豊山町議、吉原経夫大治町議が同行しました。

F35整備ライン

 空自の次期主力戦闘機F35の最終組立ラインが建設される三菱重工の小牧南工場(豊山町)を訪れた一行。「ラインはほとんど税金でつくられると思われます」と横江さんが説明すると、調査団は「三菱のためになぜ」と驚きに包まれます。横江さんが「F35の整備ができるのはオーストラリアと小牧だけの予定。そのため、米軍も三菱の工場で整備する可能性があります」と、小牧基地の機能強化の一端を報告。

 たけだ候補は「名古屋大空襲では多くの人命が奪われました。軍事施設が集中していた愛知だから狙われたといえます。それなのに再び軍需産業・自衛隊・米軍が一体になって世界に戦争を仕掛ける準備が進められようとしているなんて」と危ぐします。

 三菱の名古屋誘導推進システム製作所(小牧市)は樹木で何重にも覆われ、ものものしい雰囲気です。ミサイルや航空・宇宙エンジンを生産しています。すやま候補は「自分たちの家の近くでパトリオットミサイルがつくられていたなんて。この事実を多くの人に広げたい」と語りました。

 小牧基地(小牧市)を訪れると、滑走路の向かいにはC130輸送機やKC767空中給油機が駐機していました。調査中にも数機のC130が滑走路を飛び立ちます。同基地のC130は、イラク戦争時に武装米兵をバグダッドに空輸しました。名古屋高裁が2008年、武力行使と一体とみなし違憲と判断した活動です。

 すやま候補は「八田ひろ子元参院議員がC130の問題を国会で追及し、これが違憲判決を導き出す力にもなったと思う。当時秘書だった本村伸子さんが今度は衆院で空中給油の問題を追及しました。私も参院で自分たちの住む地域を出撃拠点にしないでという住民の声を届けたい」と語りました。
 

小学校の校庭が

 高蔵寺弾薬庫(春日井市)は、航空自衛隊のミサイルなどを保管する屈指の施設です。周囲には住宅地が立ち並び、フェンスすぐ近くの小学校の校庭では児童がボール遊びをしていました。たけだ候補は「こんな近くでなぜ…」と絶句。

 イラク戦争でサマワに派遣された陸自第10師団(名古屋市守山区)を調査していると、病院の真上で激しいプロペラ音を発しながらC130輸送機が飛んでいました。「入院患者は大丈夫なのか」と、調査一行は声をあげていました。

 調査を終え、たけだ候補は戦争法案廃案への思いを強くします。「名古屋のすぐ近くに基地や軍需産業が密集し、それらが住宅地の近くにあることに異常を感じました。愛知は兵器をつくり、出撃し、任務を終えたら整備もできるという、戦争法案の拠点中の拠点であることがはっきりしました」

(8月29日)