国土交通相がリニア中央新幹線の工事計画を認可した翌日18日、愛知県春日井市で「春日井リニア新幹線を問う会」の結成総会が行われました。総会では「着工認可に断固抗議する」声明を決議し、国交省へ送付しました。
市民ら50人以上が参加し、椅子や資料が足りなくなる盛況ぶりで、不安や活動方針などを話し合いました。
JR東海の計画では、春日井市内は全ルートがトンネルで非常口(坑口)が4カ所つくられます。10年余りの工事期間中、発生土が掘りだされ、最大で1日800台のダンプが走る計画です。
呼びかけ人の川本正彦さんは「一番の問題は環境破壊」とし問題点を紹介しました。発生土を運ぶダンプの騒音、通学の児童の安全など大変なことになると指摘。さらにルート上にもある亜炭鉱跡が陥没し住宅が崩落する危険、水道水の2割を担う井戸水の枯渇・汚染の恐れも紹介しました。
住居の真下を通る不二ガ丘在住の女性は「陥没した時、補償はどうなるのか」と発言。日本共産党の柳沢けさみ県議予定候補は「立証できないとJRは補償しない」とし、JRの事前調査も亜炭鉱跡がなさそうな所でしかやっていないと告発しました。
日本共産党の宮地ゆたか市議は、ダンプ走行による環境悪化を市に調査させることを要求したところ、市も「きつくやる」と約束したことを紹介しました。
参加者からは「調査をJRまかせにできない」や「市民にも聞き取りを」の声が上がりました。
総会は呼びかけ人の石原好美、松井満範、藤森孝介、川本の4氏を共同代表に選びました。近く行われるJRの説明会で追及することや、名古屋市の「リニアを考える西区の会」や「リニア新幹線を考える守山の会」などとの協力を進めていくとしています。
(2014.10.21)