アメリカ海軍のミサイル駆逐艦(イージス艦)ヒギンズ(8776?)が4日朝、名古屋港に入港しました。平和と憲法を守る港区連絡会と安保破棄実行委員会、県平和委員会の3団体が緊急抗議行動にとりくみ、「平和な商業港の軍事利用反対」の声をあげました。ヒギンズの入港目的は、友好・親善と説明されており、停泊は7日まで。
ヒギンズ、弥富ふ頭7号岸壁に着岸した直後、参加者は「平和な名古屋港に軍艦はいらない」「ヒギンズ・ゴーホーム」と抗議のシュプレヒコールを唱和しました。
県平和委員会の矢野創事務局長は「イージス艦は米軍が海外で軍事行動を行う空母群の中核を担っています。ヒギンズは核兵器搭載可能とするトマホークミサイルシステムを装備しています。2003年のイラク戦争にも参加しトマホークミサイルを発射しています。平和な港に軍艦はいりません」と厳しく批判しました。
名古屋港管理組合(管理者。大村秀章愛知県知事)は入港日時を発表したのは前日の3日。抗議の市民からは「市民に隠すように発表するなど許されない。いったい誰との『友好・親善』なのか。有事の際の軍事利用が狙いでは」との批判の声があがりました。
抗議行動に参加した日本共産党愛知県委員会の本村伸子常任委員は「米国はシリア沖にヒギンズと同じミサイル駆逐艦を展開してシリア攻撃をしようとしています。日本政府は米国に追従するのではなく、自主・自立の平和外交をするべきです。軍艦入港ではなく、憲法9条を生かした国民同士の平和的な交流こそ友好・親善だと思います」と話しました。
3団体はこの後、名古屋港管理組合に武器・弾薬を搭載している軍艦の一般公開をやめさせるよう申し入れました。アメリカ領事館にも、抗議の申し入れしました。(9月5日)