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臨時教員の条件改善を 愛知

全国交流集会のプレ企画

 

 臨時教職員制度の改善を求め、「使い捨て社会から教育の未来をどう描くか」をテーマにした集会が5月7日、名古屋市で開かれ、200人以上が参加しました。8月に愛知県蒲郡市で開く全国臨時教職員問題学習交流集会のプレ企画で、作家の雨宮処凛さん(「反貧困ネットワーク」副代表)の講演などがありました。
 あいさつにたった全国集会の高橋祐介実行委員長は、「愛知県の公立学校には1万人以上の臨時教員がおり、教育の大きな責務を担いながら労働条件は劣悪で身分は不安定。子どもの成長と発達を保障する教育の継続性のために、臨時教員制度の改善は焦眉の課題だ」と訴えました。
 2人の臨時教員が発言し、「業務内容や労働条件が曖昧なまま任用され、賃金も正規の半分以下。それでも頑張るのは、子どもを守るのが仕事であり、同僚や子どもに励まされるからだ」「教員として実践の力がついてきたのに、期限だからと契約を解除されるのは納得できない。労働者を使い捨てにする社会はおかしい」などと訴えました。
 雨宮さんは、不安定な労働や生活を強いられる人たちを取材した経験にふれ、「仕事と住居を同時に奪われても『自己責任』を押し付けられてきた当事者たちが、今、立ちあがりつつある。自己肯定感が生きる力の根本であり、生存は無条件で肯定されるべきだ」と話しました。
 また、参加者との意見交換で「弱い立場の人が生きられる社会をつくろう。命を基準に考え、?生きさせろ?と声をあげよう」と呼びかけました。(5月11日)