受託収賄罪で起訴された愛知県西尾市の中村晃毅市長が、議会の不信任決議を拒否して議会を解散したことによる同市議選(定数24、立候補27人)が3日投開票され、日本共産党の牧野勝子(65)、牧野次郎(51)の両前職が当選し、解散時議席を確保しました。
党候補の地元から有力な新人が立つなど大激戦になりました。両氏の合計得票は3410票(得票率6・17%)。2007年参院選比例票(2282票、得票率4・56%)の1.49倍でした。
日本共産党は「市長の汚職という恥ずかしい市政を正し、市政の大掃除をしよう」と拘置所に入っている市長に月100万円給与を支払うことを差し止める条例案を議会で提案し、自民・公明・保守系会派がそれに反対して市長をかばう態度をとったことを訴え、汚い政治に物が言える党議席の値打ちを語りました。
日本共産党の両氏は、介護保険料、利用料の減免制度の創設、後期高齢者医療制度に反対し75歳以上のお年寄りの医療費の窓口負担無料化で、安心できる老後の実現を訴え、市民の共感を広げました。
当選を決めた両牧野氏は「1ヵ月しか準備期間がない非常に厳しい選挙でした。汚職市長には即刻退陣を求めます。弱いものいじめをする市政を変えてほしいという市民の声を受け止めて、議会に届けたい」と抱負を語りました。