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【06.11.26】海外派兵への小牧基地強化やめよ

11月26日「愛知民報」

 日米両政府は昨年10月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で、米軍と自衛隊間の「役割・任務・能力」などの役割分担にもとづいた兵力体制の再編の「共同文書」に合意しました。この「合意」にもとづき、航空自衛隊小牧基地が「海外派兵へ」機能強化されようとしています。基地機能強化の動きと、これに反対する県民の運動を見ます。

 小牧平和集会でデモ行進する人たち。前列中央は八田ひろ子前参院議員

 「空中給油機の配備反対」「自衛隊はイラクから撤退を」の声が19日、小牧基地の周りに響きわたりました。安保破棄・諸要求貫徹愛知県実行委員会など12団体でつくる実行委員会が小牧市の市之久田中央公園で開いた第10回こまき平和集会です。

 「守ろう憲法」「戦争への道を開く教育基本法改悪案反対」などと書いたノボリやプラカードを持った400人以上が参加しました。

 主催者を代表してあいさつに立った実行委員長の羽根克明・愛知県労働組合総連合議長は、空中給油機配備など小牧基地の機能強化を厳しく批判。「基地機能強化反対の一点で、自治体、住民ぐるみのたたかいをしましょう」と訴えました。

 日本共産党の八田ひろ子前参院議員が「アメリカ国民は中間選挙でブッシュ大統領のすすめるイラク戦争にノーの審判をしました。アメリカの戦争に協力する空中給油機配備反対の声を大きく広げましょう」と連帯のあいさつをしました。

 春日井市内の高校生(17)は「自衛隊機の爆音で授業がしばしば中断します。これ以上、自衛隊基地が強化されるのは嫌だとクラスで話しています」と決意表明で話しました。

 参加者は集会後、自衛隊小牧基地正面ゲートまでピースウォークをおこないました。

 「自衛隊小牧基地強化反対・県民本位の名古屋空港を求める会」の立松曉一さんは「県営空港になって民間機の離着陸が少なくなったので、自衛隊機が我が物顔で使用している」と怒りを語ります。

しばしば米軍ヘリ飛来  すすむ軍事一体化

 名古屋空港が県営化され1年半。同空港での自衛隊機の訓練が大きく変化しています。

 陸上自衛隊のイラク撤退後も、航空自衛隊はイラクで米軍の物資輸送をおこなっています。全国の航空自衛隊員がイラク派遣前に小牧基地に来てC130H輸送機を使用して実戦さながらの訓練をしています。

 C130H輸送機が滑走路に縦列に並び、数秒間隔で発進し、急旋回するタッチアンドゴー(緊急離着陸)や、地上からの攻撃を逃れるための、錐もみ訓練をしています。まさに戦地を想定した飛行訓練です。

 小牧基地所属の航空機だけでなく、岐阜県の各務原基地など他の基地所属のTIB練習機が飛来し編隊飛行訓練をしています。

 小牧基地には、沖縄の米海兵隊普天間基地所属のヘリコプターもしばしば飛来するなど軍事一体化がすすんでいます。