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【05.12.18】介護現場大あわて 日本共産党・前愛知県議 きしの知子

12月18日「愛知民報」

 介護保険の改善に取り組む日本共産党のきしの知子前愛知県議の活動リポートを紹介します。

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情報が来ない

 11月7日と10日、せこゆき子元衆院議員、党一宮市議団と一緒に一宮市内の介護施設を訪問しました。

 10月1日と来年4月の2度にわたり介護保険のしくみが変わり、現場は対応に追われる日々です。

 「単価や負担の金額が9月に入っても分からない」「国からの情報が遅すぎる」「利用者さんには“施設がもうけるのだろう”と誤解されるので、市や県に説明にきてほしいと頼んだが断られた」の声。

 一宮市は「国のパンフは部数が足りない」と言いながら市独自のパンフレットも作らず、利用者への説明不足のままスタートしました。

 デイケアでは昼食代を節約するため、お弁当持参の方も出てきました。利用者にとっては、寝耳に水の負担増です。

人手不足と多忙

 施設運営では、人件費の単価が安いため、激務でやめる人が多いこと、専門知識や福祉の基本を習得する場が少なすぎる悩みも出されました。
 「ベッドが1つ空いても赤字」「夜間20人を1人で看るのは不安。9割の人が薬を飲んでいるので大変」「半年で1000万円もの赤字」「ある担当者会議で、“ギブアップしそうか”と聞かれて手を上げた施設責任者が3割もいた」と。
 深夜起きている入所者もあり、夜間のスタッフ不足は深刻です。国の配置基準を見直し、補助を増やすよう要望が出ました。

切ないケアマネ

 11月19日におこなわれた一宮市社会保障推進協議会主催の介護シンポでは、若いケアマネージャーさんから「これが21世紀の日本なのと驚く毎日です。明日のお米まで心配する利用者さんがいます。市や国が何とかしてほしい」と切実な発言がでました。

 せこゆき子さんは「憲法25条を生かすたたかいが必要です。少ない年金でも満足できる介護を受けられるよう国に求めたい。地域で助け合いの連帯を広げ、私たちの要求運動で国・自治体を動かしましょう」と運動の方向を提案しました。

県の補助制度を

 現地調査と介護シンポジウムの結果を受けて11月25日、日本共産党一宮尾北地区議員団は愛知県高齢福祉課と交渉しました。

 「情報を早くほしい」「市町村、施設などの実態調査を」「国が夜勤体制の人員増を」「介護保険の国負担率25%を30%に上げてほしい」「利用者負担を増やさないでほしい」など要求しました。

 国が冷たいのなら、せめて県単独で介護保険利用者の負担軽減に努力する時です。県は国に改善を要望しているものの、県独自の補助制度創設については「財政がきびしい」の一点張りで拒否しました。市町村の苦境を知りながら、県は国の代理店さながらです。

 万博・空港につながる事業には、あんなに大盤振る舞いなのに…。福祉に冷たい神田県政を変えることは急務です。県議会に日本共産党の議席がほしいと痛感しました。