愛知民報

【17.10.08】愛知県議会9月定例会 日本共産党 しもおく議員が本会議質問 浸水・竜巻で対策迫る

愛知県議会本会議で一般質問に立つ、しもおく奈歩議員=9月29日、愛知県庁

 9月29日の愛知県議会本会議で、日本共産党の、しもおく奈歩議員は、①ヒバクシャ国際署名②カジノを含む統合型リゾート問題③中小河川の局地的豪雨対策④豊橋で起きた竜巻の被災者生活再建支援⑤県独自の給付型奨学金制度と返還支援制度の創設、学生への相談体制の確立―の5つのテーマで県の対応をただしました。

 しもおく議員は、核兵器廃絶を求めるヒバクシャ国際署名に大村知事が賛同することを要求。2月議会での県民生活部長答弁で「国の考え方がある」と地方自治体としての考え方を述べなかったことを厳しく批判しました。県民生活部長が「慎重な対応が必要」と答弁。大村知事は答弁を避けました。

 同議員はカジノ問題で、大村知事が8月1日に発足させた「国際観光都市としての機能整備に関する研究会」について、「カジノ依存症の専門家がいない。非公開で議事録要旨しか作成せず、特段の取りまとめもしない」と批判しました。
 また、大村知事が記者会見で「MICE(マイス=国際的な会議や見本市)を呼び込む選択肢」とカジノ容認の発言をしたことに触れ、「カジノの目的は人のお金を巻き上げること。極めて問題」と指摘。県の見解をただしました。
 振興部長は「健全なカジノ施設の収益が社会に還元される」と開き直った答弁をしました。

 しもおく議員は、県が管理する豊橋市内の柳生(やぎゅう)川周辺の市街地で豪雨による浸水被害が起きているをことを告発。「県河川課の予算は1993年から年々減少している」と指摘し、堤防のかさ上げや水位計の更新、監視体制の整備などを求めました。
 建設部長は「水位計や監視カメラを点検する」と答えました。

 しもおく議員は、8月に豊橋市で住宅3棟が全壊した竜巻被害について、県独自の被災者生活再建支援制度の拡充を求めました。
 国の制度は「10世帯以上の全壊」が対象。今回の被害世帯は、国や県の見舞金支給の対象からはずれ、市からの支給だけになっています。しもおく議員は、日本共産党の鈴木みさ子豊橋市議の質問に市側が「国や県に支援拡充を求める準備を進めたい」と答えたことを示し、県独自の制度創設を迫りました。
 防災局長は、「役割・費用分担のあり方を含め市町村を交えた検討をおこなう」と答弁しました。

 しもおく議員は、奨学金返還で困った人の相談窓口をつくるよう要求。県民生活部長は「県立大学、県立芸術大学では学生支援課でサポートしている」と答えました。他の大学については「日本学生支援機構の制度を紹介する」と答えるにとどまりました。