愛知民報

【17.07.09】県議会リポート 国際展示場 過大予測で工事費増

 6月28日の愛知県議会振興環境委員会で日本共産党の、しもおく奈歩議員は、中部国際空港島(常滑市)で2019年秋に開業予定の愛知県国際展示場の天井を高くして大型化する費用を盛り込んだ一般会計補正予算案に反対し、県当局に問題点を質しました。

 工事費の総額は昨年12月に契約した343億円から今回6億円増えます。そのうち県は補正予算案に約6000万円を計上しました。県は展示ホールの天井の高さを14㍍から20㍍に変更。展示ホール面積6万平方㍍の6分の1の1万平方㍍が対象。スポーツイベントや全国ツアー級の大型コンサートに利用できる柱のない空間を造ることが理由。

 しもおく議員は県の対応について、「これからも工事費が増額される可能性があるのではないかと危ぐする。ないと言い切れるか」と追及しました。

 県側は「中小企業のビジネスを創出する展示会の利用を呼び込むことが主眼。天井高の変更でコンサートなど新たな催事を促す。秋には工事着手する」と説明しました。

 しもおく議員は、東京ビッグサイト(東京都江東区)、インテックス大阪(大阪市)、幕張メッセ(千葉市)という大規模展示場がすでに稼働していることを示し、「愛知県は海外から客を呼び込むと張り切っているが、過大な需要予測でしかない。県民負担は増えるばかりだ」と述べ、国際展示場計画は白紙を含め見直すことを主張しました。

愛知県国際展示場建設予定地