愛知民報

【17.12.24】2018年賀正 新春対談 安倍暴走阻止、市民と野党の共闘さらに 〝新しい時代〟語る 日本共産党参院愛知選挙区予定候補すやま初美さん 市民連合@愛知呼びかけ人新美加寿奈さん 

市民の声が共闘の推進力

 すやま 新年おめでとうございます。

すやま初美参院愛知選挙区予定候補

 新美 おめでとうございます。

 

新美加寿奈市民連合@愛知呼びかけ人

 すやま 昨年10月の総選挙はすごいたたかいでした。

 

 新美 市民連合@愛知(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合@愛知)が衆議院選挙をたたかうのは初めてでした。昨年5月に市民連合の再始動集会をおこない、9月に衆議院が解散されました。大慌てで準備しました。

 すやま 突然民進党が小池東京都知事の「希望の党」に合流し、野党共闘が崩壊の危機に。日本共産党は「公党間の合意を一方的にほごにする重大な背信行為」と批判しました。悔しかった。

 新美 市民連合@愛知は9月29日、「希望の党は支持しない」という怒りの記者会見をし、ツイッターで〝真の対立構図〟を拡散したんです。「希望」を含む〝保守系の野党〟が自民党と仲良しということが有権者に知られていなかったから。数日で何百回もリツイートされました。拡散しだしたら、「希望」の正体が見えてきました。

 すやま 私たちは「希望は自民の補完勢力」とはっきり指摘しました。

 新美 愛知3区の近藤昭一さん、5区の赤松広隆さん、7区の山尾志桜里さんに会いに行きました。赤松さんに「どうするんですか」と聞いたら、「排他的な小池さんがやっているから入るつもりはない」とおっしゃった。赤松さんの話は、安保法制や安倍改憲に対する態度でも私たちと合致するところが多かった。 1区の吉田つねひこさんも「改憲のテーブルにはつかない」と表明され、すぐに政策協定を結ぶことができると思いました。3区の近藤さん、無所属で出られた7区の山尾さんとも政策協定を結びました。必死の働きかけが実りました。

 すやま 立憲民主党は共闘に合意しています。市民の声が大きく後押ししていることがよくわかります。

 

大義を持って走る人こそ

 新美 本気の共闘を進めるには、〝大義を持って先頭を走る人〟がどうしても必要だと感じました。共闘で出馬すると明言していた民進党議員が「希望」から出馬した愛知4区では、「市民と野党の共同候補」として共産党の西田とし子さんが立候補され、本当に勇気づけられました。私も電話かけや街頭演説に取り組みました。団地の窓から手を振ってくれる人がいました。

 すやま 共闘こそ安倍暴走阻止の希望だと伝わったんだと思います。

 新美 愛知1区の大野ひろみつさんのインパクトはすごかった。早い時期から民進、共産、社民、自由4党の共同街宣にも出てこられて、「自分が野党統一候補になるんだ」と訴え、ぐいぐいと引っ張っていました。そういう人がいざとなったら野党一本化のためにバーンと降りられた。

 すやま 大野さんが小選挙区の立候補を取り下げたときの決意表明を聞きましたが、涙が出ました。

 新美 共闘は1回だけではありません。2回目で定着させ、3回目で当たり前になる。これは新潟の教訓です。共闘の選挙は最初はぎこちなかったけれど、だんだんと雰囲気が変わりました。

 すやま 「比例は共産党」と市民連合から呼びかけていただいたのはうれしかった。

 新美 共産党が伸びないとダメだから緊急の会議を開いて決めました。なぜなら共産党が野党共闘を〝縁の下〟で支えているからです。長い政治活動で、困難を乗り越えてきている党だからできるんだと思いました。

 

市民の中にしみわたる言葉

 すやま 今年は安倍首相がねらう9条改憲の国会発議を何としても阻止しなければなりません。3000万署名をぜひ成功させたい。

 新美 3000万署名は「なかなか手ごわい」という話も聞いています。自衛隊をどう分かりやすく語るか。

 すやま 災害救助でがんばっている自衛隊を憲法に書き込むだけではすまない。安保法制=戦争法によって海外で武力行使できる自衛隊を合憲化して9条を壊すんだということを丁寧に語りたい。

 新美 2015年安保法制=戦争法に反対して〝ママの会〟を立ち上げて2年たちました。必死に勉強して成長してきました。もっと探求して、自分の言葉で語れるようになりたい。

 すやま 総選挙最終日の街宣で、9条改憲について「憲法9条に自衛隊明記の3項が入ってブレーキが限りなく緩む」と訴える弁士がいました。なるほどと思いました。市民の中にしみわたる言葉を持っている人はたくさんいます。

 新美 長い間活動に参加してこられた〝オールドスクール〟の人たちに学ばされています。例えば署名集め。10万なら10万と目標を立て、そこを握ってがんばる。選挙のときに政策協定書をつくることやデモもそう。長い間の経験を積んで〝厳選されたスタイル〟なんだと思いました。

 すやま 歌をうたいながらの行進など、デモの見せ方は市民運動から学びました。

 新美 しっかり学び、目的・目標をはっきりさせて、〝ゆるく〟なりすぎないように、芯のある活動を進めたいと思います。

 

共産党の良さを語り広げ

 すやま 総選挙は、市民の皆さんに「比例は共産党」と応援をいただいたにもかかわらず、比例代表の議席を減らすという痛恨の結果でした。2019年の参院選、統一地方選での新たな躍進に向け、有権者のみなさんに、もっと日本共産党を好きになってもらうための活動に取り組んでいます。

 新美 共産党ならではの独自の政策があるのがいいと思います。でも、いい政策でも有権者には案外知られていません。もっと知らせてほしい。

 すやま 消費税を増税しなくても、社会保障を充実させる財源がつくれるということを積極的に語っています。研究開発減税など大企業向けの減税を見直すだけで4兆円の財源を生み出せます。安保法制=戦争法、9条改憲など「アメリカいいなり」の政治とともに「大企業優先」の政治を正していこうというのが共産党が掲げる綱領の立場です。

 新美 市民のなかでも「共産党の支持を広げるのに苦労した」という人もいます。旧ソ連や中国、北朝鮮とどう違うのかという声も聞かれます。

 すやま 日本共産党は、旧ソ連、中国、北朝鮮からの干渉をはねかえした自主独立の党だということをもっと知らせていかなければならないと思います。私たちは「党綱領を語り、未来を語り合う集い」に取り組んでいますが、日本共産党がめざす未来社会を大いに語りたい。

 新美 共産党自体の良さを出してもらうことは共闘にとってもプラスです。

 すやま 大いにがんばります。よろしくお願いします。

新年の抱負を語り合う新美加寿奈市民連合@愛知呼びかけ人(左)と、すやま初美参院愛知選挙区予定候補