愛知民報

【16.06.12】すやま初美さん 熊本地震被災地に入る

 日本共産党の、すやま初美参院愛知選挙区候補は2日、熊本地震で大きな被害を受けた熊本県の益城町(ましきまち)、西原村、熊本市内の被災現場に入りました。すやまさんは、「被災者支援を強めつつ、愛知の地震対策の強化に全力をあげたい」と決意を固めています。同行レポートを紹介します(本紙・村瀬和弘)

家屋損壊

 
 4月14日から16日にかけて2度にわたり震度7の激震に見舞われた熊本県益城町は、熊本市街地から車で東に約1時間のところにある町です。熊本空港や高速道路のインターチェンジが立地します。 同町の被害は6日現在、死者21人、重軽傷者9人、住宅被害は全壊2308棟、半壊2453棟、一部破損5208棟です。
 同町では、家屋の倒壊が多かった役場周辺の商店街を歩きました。地震から1カ月半経過しても、損壊した建物が多数残されていました。
 「恐ろしい。何と言ったらいいのか…」とすやまさん。
 1階部分がつぶれた商店や、建物の下敷きになり動けなくなった自動車。寺の本堂や神社の拝殿も倒壊していました。

車中泊

 
 同町総合運動公園の駐車場にはペットボトルやビール箱、電気釜などが並んでいました。隣接する避難所のボランティアは「自家用車の中で寝泊りしている人がたくさんいます。ここから会社へ出勤して、仕事が終わったら帰ってくる。そのための場所取りです」と話しました。
 熊本地震の特徴は、車中泊が多いこと。余震が続いているため、帰宅や屋内避難に不安があることが最大の理由です。
 すやまさんは「これから梅雨に入り、暑くなるので熱中症が心配」と語ります。

がけ崩れ

 
 同町と東隣の西原村では道路の損壊現場を視察しました。両町村を直結する県道は土砂崩れのため通行止め。近くの山は斜面が大きく崩れていました。近くの郵便局員は「全部地震で崩れたものです。全戸避難して集落は無人です」と語りました。
 山道を走ると、すやまさんらの目に入ってきた光景はひび割れた路面や、大きく崩れた路肩でした。歩道にできた段差は約50??でした。

 

避難所から店に

 
 熊本市東区では、スーパーマーケットが倒壊し、アーケードが大きく損傷した健軍(けんぐん)商店街を視察。 青果店の店主は「下から突き上げる揺れだった。青果市場が開いていたので翌日から営業して客から喜ばれたが、自分自身は今でも避難所から店に通っている」と話しました。
 喫茶店の店主は「朝起きたらスーパーがつぶれていた。もし昼間の営業時間帯だったら、客や従業員は危なかった」と語りました。喫茶店が営業を再開したのは6月1日。「余震があるので再開のタイミングが難しかった。くよくよしない。がんばる」と語りました。
 営業を再開した店もある一方で、市の応急危険度判定で「危険」と書かれた赤い紙が張ってある店もありました。すやまさんは「暮らしと営業を再建するための支援を訴えたい」と語りました。
 すやまさんは、日本共産党熊本県委員会事務所を訪問。日高伸哉委員長から被災者の住まい確保、心のケアなど今後の課題を聞きました。

東日本大震災 人生の転機に

 災害復旧・復興支援活動は、私の大きな転機となりました。
 2011年の東日本大震災のとき、私は商業デザイナーの仕事をしていました。「何とかしたい」と退職し、宮城県でボランティア活動に身を投じました。
 その1年後、原発事故の被害を受けた福島県でもボランティアに参加しました。
 その後、「日本共産党の勤務員に」と請われました。私は被災者支援を通じ「政治を変えたい」との思いが強かったので引き受け、政治の道に入りました。
 防災・減災政策充実へ力を尽くします。