愛知民報

【15.05.24】戦争法案阻止国民的大闘争 日本の命運を左右

 安倍内閣は14日、米国が世界で引き起こすあらゆる戦争に自衛隊が参戦・軍事支援する「戦争法案」を閣議決定し、15日に国会に提出しました。同法案を阻止するたたかいは「日本の国のあり方、日本の命運を左右する歴史的なたたかい(4月27日、日本共産党中央委員会常任幹部会声明)です。県内で「戦争法案」ストップの一点で幅広い共同が広がっています。

保守も武力支援ノー 豊明、碧南両市議会が意見書

 15日に行われた碧南、豊明両市の臨時議会で「国民的合意のないままに、安全保障体制の見直しを行わないよう求める」国への意見書が賛成多数で採択されました。日本共産党議員は賛成討論しました。
 碧南市議会の意見書は「国際紛争の場に自衛隊を派遣するということであり、国際紛争の解決に武力支援をするということ」「歴代政府が踏襲してきた安全保障体制を180度変えようとするもの」と指摘しています。
 豊明市議会の意見書は、「日本が攻撃されていなくても掃討作戦に参加する道が開かれ、他国軍への弾薬提供も可能となる」「なぜ自衛のための武器使用が海外で必要なのか、大きな疑問を感じている」と批判しています。

日本共産党の宣伝 1000箇所超

 日本共産党は14~17日、戦争立法反対の全国いっせい宣伝行動に取り組みました。愛知県内では1001カ所でした。
 14日に、同愛知県委員会が名古屋市中区で行った宣伝には同党の名古屋市議が「自分の家族が海外の戦場で武力行使することを思い浮かべてください。日本を戦争する国へと変える戦争立法は絶対許せません」と訴えました。生後5カ月の子を抱いた夫婦は「子どもが戦争に巻き込まれていくようで心配」と話しました。
 県内各地で共産党の宣伝に対し以下のような声が寄せられています。
 「空襲で流れ弾うけた。戦争はイヤ」と署名(一宮市)、2階の窓から何回も拍手し、「がんばれ」と声援(弥富市)、「戦争になればどうなるか安倍首相はわかっていない」と怒りをあらわに署名、(名古屋市中区)、「(孫に)あんたが戦争に行かないための署名だよ」(小牧市)、軽トラック市で署名111筆(岩倉市)。

青年革新懇全国交流会分科会での発言から

 17日に名古屋市内で行われた、青年革新懇全国交流会分科会「安倍政権の危険なねらい 戦争立法許さない」で、水上学さん、梅村忠直さん、長谷川一裕さんがそれぞれの立場から安倍政権の違憲の暴走に異議を唱えました。発言の一部を紹介します。

行かせるな 元自衛官 水上学さん

 自衛隊に入隊するときに「わが国の平和と独立を守るために憲法を遵守する」と宣誓しました。海外活動はおかしい。
 隊内では厳しい訓練にとどまらず、いじめなど人権侵害が横行しています。高圧的な教育が行われ思想の自由もありませんでした。私もその体験者です。
 若者に「自衛隊に寄るな、行くな、行かせるな」と呼びかけたい。 

保守リベラル 弁護士、元自民党県議 梅村忠直さん

 保守リベラルの立場から発言します。
 安倍首相はけっして憲法改定や集団的自衛権で国民から信託を受けているわけではありません。
 憲法をどんなに解釈しても自衛隊は「専守防衛」です。集団的自衛権は憲法の枠を超えます。
 「おかしい」と思っても、声を上げられないでいる保守層は間違いなくいます。リベラル復活の可能性はあります。

オール弁護士会 愛知県弁護士会憲法委員会副委員長 長谷川一裕さん

 自宅が航空自衛隊小牧基地の近くで、よく基地見学会が行われていました。
 90年代以降、自衛隊は常時海外で活動するようになり、様変わりしています。
 「戦争法案」は11本の法律を一括審議するもので国会軽視もはなはだしい。
 地球上どこでも米軍を補完しようとする安倍政権の動きは保守を巻き込んだ「オール弁護士会」の運動で粉砕を。