愛知民報

【11.05.22】東海市・知多市の新病院建設 予定地、液状化の危険 市民が署名運動「計画白紙に」

現病院充実の声も

 
 東海市と知多市にそれぞれある市民病院を統合して新たに建設する病院の予定地が液状化の危険度が高いため、市民から「建設計画を白紙に」の声があがっています。

 建設予定地は知多市緑町の埋立地。同市のハザードマップ(災害予測地図)では、液状化の危険度が極めて高い地域に指定されています。

 予定地は産業道路や製鉄工場、火力発電所に隣接し、自動車騒音や降下ばいじんなども心配されています。

 日本共産党東海市議団は昨年、「市民病院を大切にしたいアンケート」を実施。550人から回答があり、「合併ではなく東海市民病院の存続」が8割を超えました。新病院建設ではなく、夜間・休日医療体制や産婦人科の整備など現病院の充実を求める声も多く寄せられています。

 東海市民病院の待合室に子どもといた女性(29)は「小児科をよく利用します。統合して遠くに病院が出来ても、子どもの急病時に困ります」と話しています。

 日本共産党も参加する東海市の「市民の声を生かした病院をつくる会」は「新病院を白紙に戻す」ことを求める署名運動を始めました。同会は1万人を目標に署名を集め6月議会に提出を予定しています。

 【東海・知多両市の新病院計画】東海市と知多市は「医師不足」「経営赤字」の解消をめざすとして、2009年11月、東海と知多の両市民病院を統合し新病院を建設することで合意。新病院は建設事業費184億円、15年度開院予定。