愛知民報

【10.10.17】名古屋市議会 来月 自主解散か 「年内選挙も」

激戦、乱戦に 各陣営緊張

 河村たかし名古屋市長が主導する市議会解散運動は新たな局面に入りました。名古屋市政をめぐる動きについて本紙記者が話し合いました。

 A 河村たかし名古屋市長の支援団体は4日、46万5500人分の市議会の解散を請求(リコール)する署名簿を選挙管理委員会に提出した。署名簿の審査と縦覧のうえ、約36万6000の法定必要数があれば、議会解散の賛否を問う住民投票がおこなわれることになる。

正当理由ない

 B 日本共産党は、河村市長主導の議会解散運動は、公約違反の金持ち減税の継続実施をねらうなど正当な理由がない。市長いいなりの議会をつくるファッショ的暴挙だと反対している。河村市長がつくった地域政党「減税日本」は、河村「構造改革」と地方自治破壊の先兵だという批判がある。

 C 日本共産党は引き続き、その危険な本質と狙いを広く市民に伝え、市議選の勝利をめざして取り組んでいる。

閉塞打開

 A 空前の署名数だが無法な署名集めが横行した。マスメディアの世論調査では、河村市長の支持は70%。解散請求署名者数は有権者の26%。署名に応じなかった市民は多い。

 B 署名した人でも河村市長のすすめる市民犠牲の「構造改革」路線や「減税日本」の議会支配に全面的に賛成しているわけではない。「閉塞状況を打開したい」「議員は、苦しい市民の立場でしっかりやってほしい」という思いからだ。

生活応援を

 C 日本共産党市議団が実施した市民アンケートの回答で「実現してほしい政策」のトップは「介護負担の軽減、特別養護老人ホームの増設」。次いで「国民健康保険料の1人1万円引き下げ」。市民が望んでいるのは「大企業・大金持ち支援の恒久減税」ではなく生活応援の施策だ。

市議選に備える

 A 市議選をめぐる情勢は、民主、自民両党の市議会第1党争いとともに河村市長の「減税日本」や「みんなの党」の動きが活発化し激烈になっている。知事選や河村市長の出直し市長選もからんでいる。

 B ここにきて、議会には「自主解散」を模索する動きもある。法律では可能だ。11月市議会の冒頭解散なら、年内市議選の可能性がある。

 C 日本共産党はいついかなる市議選にも備え、宣伝、対話・支持拡大、党勢拡大など、勝利に必要な取り組みに全力をあげている。