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「はだしのゲン」原画展開催ー戦争と平和の資料館

 
 戦争と平和の資料館「ピースあいち」(名古屋市名東区)で1日から、「絵本『はだしのゲン』原画とマンガ展」が始まりました。

 「平和憲法が戦後最大の危機にある今こそ、かつての戦争を思い起こし、いかにして今の平和な暮らしを守るのか真剣に考えなければならない」(野間美喜子館長)との趣旨で企画されたもので、31日まで開催。

 会場には、原作者の故中沢啓治氏が、みずからの被爆体験をもとに描いた原画10点(広島平和記念資料館所蔵)や、1973年連載当時の「週刊少年ジャンプ」(京都国際マンガミュージアム所蔵)、外国語版コミック、中沢氏愛用のペンなど多数展示。ストーリーを解説したパネル22点や国内版コミックを読むコーナーもあり、訪れた子どもたちが真剣な表情で読み入っていました。

 熊本亮子理事は「過去の戦争の実態を知ることは、未来を担う子どもたちにとってとても大切です。戦争への道を突き進む今の政治に対し、何が正しい生き方なのか自分で判断できる大人に育ってほしい」と語ります。

 同館は、歴史の教訓を次世代に伝えるために6年前に市民の寄付でオープン。文書資料約1800点、遺品約1420点を所蔵し、2010年に県教育委員会から「博物館相当施設」に指定されました。約90人のボランティアが運営にたずさわり、講演会や映画上映会など多彩な催しを行なっています。

 3日午後1時半からは、故中沢さんの妻、ミサヨさんを招いたトーク企画が行なわれます。
 午前11時から午後4時まで。8月中は月曜日休館。問い合わせ052(602)4222(8月3日)