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曲芸飛行計画中止を 平和団体が空自小牧基地に要請

 

愛知県内で10月に開催される国際航空宇宙展で、航空自衛隊ブルーインパルスが危険な曲技飛行を計画していることから、県平和委員会と、平和で住みよい小牧をつくる会は9月3日、同自衛隊小牧基地に中止を求める請願書を提出しました。

 曲技飛行が計画されているのは、国際航空宇宙展のパブリックデー(10月12日~14日)で、会場は中部国際空港、ポートメッセなごや。ブルーインパルスは、6機の「地上支援」(給油、整備、格納、離着陸など)を行なうとしています。

 請願書を提出した赤塚一男「小牧をつくる会」代表委員らは「ブルーインパルスは墜落事故を度々起こしている。基地周辺は住宅や教育施設が密集しており、墜落すれば大惨事になる恐れがある」と述べ、編隊飛行と地上支援の中止を強く求めました。

 これに対し基地担当者は「基地内では曲技飛行は行なわない」と述べるにとどまりました。

主催団体の日本航空宇宙工業会には、「航空宇宙産業は平和的に活用すべきもので、ブルーインパルスの編隊飛行はふさわしくない」と、すでに中止を要請しています。
 参加者は、小牧基地にもう一つ請願書を提出しました。同基地所属のC130H輸送機が油圧系統の不具合で8月29日に県営名古屋空港滑走路(小牧基地と共有)に緊急着陸した問題です。
参加者は、同基地所属の軍用機が昨年12月にも、今年4月にも事故・トラブルを起こしていることをあげ、住民に説明もなく訓練が再開されていることを批判。事故原因と再発防止策を明らかにし、自治体・住民に説明するよう求めました。高橋信・県平和委員会理事長は「これまでも自衛隊機が事故のたびに請願書を提出し、文書での回答を求めてきた。しかし基地から返事が来たことがない。憲法16条の国民の請願権を否定するものだ」とただしました。

 広報担当者は「(文書回答の要請について)上司は検討しているはずだが、まだ返事はない。皆さんの要請は細大漏らさず上司に伝える」と述べました。

 日本共産党の柳沢けさみ衆院愛知6区予定候補、もとむら伸子参院愛知選挙区予定候補、地方議員が同席しました。 (9月6日)