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地元の駅 使いやすく バリアフリー化へ 新安城駅

トイレ階段に手すり、南北にエレペーター設置 新安城駅

 
「手すりをつくってもらったおかげで、安心してトイレを利用することができます」と視覚障害者の女性(64)はうれしそうに語ります。

 今年3月、名古屋鉄道名古屋本線の新安城駅南口トイレの階段に、手すりが設置されました。
 同駅は、愛知県のほぼ中央に位置します。接続する西尾線の起点でもあり、1日約1万8000人が利用しています。
 
 トイレは改札口の外に設置され、利用するためには階段を2段上がる必要があります。階段の周囲にはつかまるものが何もなく、「利用率が高く、これまでも市に改善を求める声がたくさん寄せられていた」(トイレを管理する市の担当者)状況でした。

 前出の女性は目と足が不自由で、何度も足を踏み外しそうになった経験があり、今年初め、日本共産党の深谷惠子市議に相談しました。深谷市議は早速、市に改善を申し入れました。
 これを受け、市は3月1日に工事を開始、23日に完成させました。さらに、弱視の人でも階段が見やすくなるよう、階段の側面にオレンジ色の塗料が塗られました。
 女性は「相談してこんなに早く工事をしてもらえるとは思いませんでした。助かります」と話します。
 
 日本共産党市議団は、同駅のバリアフリー化にも大きな役割を果たしました。
 同駅の改札口は地下1階の自由通路に面して設置されているため、乗車するためには地上と地下を階段で上り下りする必要があります。
 深谷議員は議会で3度にわたって、名鉄にエレベーターの設置を求めるよう市に要請するとともに、2009年7月に宮川金彦議員とともに名鉄に直談判しました。これに対し、名鉄側は「10年度中に実施する」と回答しました。

トイレ設置 碧海古井駅

 名鉄西尾線・碧海古井(へきかいふるい)駅のトイレ設置(11年1月)も住民世論と党議員の奮闘で実現しました。
 市内駅で唯一トイレがなく、利用者が近くのお店に飛び込んでトイレを借りるケースもあり、地元3町内会の会長が連名で名鉄本社に要望書を提出していました。
 宮川金彦市議は06年6月議会で市に名鉄にトイレの設置を働きかけるよう要請するとともに、名鉄が応じない場合は市の責任で設置するよう提案。「市が設置することも検討する必要がある」との答弁を引き出しました。

ホームへ51段の階段 南安城駅

 党議員団はいま、名鉄西尾線・南安城駅にエレベーターを設置するよう強く求めています。
 同駅は高架構造のため、地上から改札(中2階に設置)を経てホームに移動するためには、階段を51段上がる必要があります。
 同駅の1日当たりの乗降客数は3894人(11年度)。改正されたバリアフリ基本方針の対象駅です。
 
宮川市議は「利用者の安全にかかわる問題です。今後も粘り強く市や名鉄に働きかけ、バリアフリー化を実現したい」と意気込んでいます。 (9月3日)