ニュース

名古屋立城西病院譲渡 “救急機能はない”

 

 名古屋市立城西病院(同市中村区)が民間譲渡され、4月1日から医療法人・偕行(かいこう)会の経営に移行する問題で、同市病院局と偕行会による説明会が2月16日、同病院でありました。「城西病院を良くする・地域医療を考える会」(太田義郎代表)の求めに応じた2度目の説明会で、住民、患者ら40人が参加しました。
 病院局は、偕行会の病院と合わせ、敷地内に建設される介護老人保健施設、特別養護老人ホームとで、「医療と福祉の総合エリア」をつくると説明。偕行会の理事者は、「療養型病院で、外来は内科、呼吸器内科、総合診療科を開設。病院を新築する1年後には整形外科もできるよう医師確保をしたい」とのべました。先の説明会で「内科のみ」と表明しましたが、充実を求める住民の声に検討を約束していました。
 参加者の、夜間の診察や救急患者の受け入れを望む声や質問に対し、理事者は「公立の総合病院とは違い、救急をやる機能はない。急性期の患者は他の病院を紹介する」などと説明。今回の民間譲渡が、住民の理解と納得を得ないまま行われたことが、改めて浮き彫りになりました。
 太田代表は「高齢者が多い地域で、健康が守られるのか不安だ。引き続き懇談を重ね、要望を受け止めるようにしてほしい」と訴え。理事者は「みなさんの理解が大切であり大歓迎だ」と応じました。(2月18日)