愛知民報

【16.07.10】名古屋城天守閣木造化予算継続審査に “2020年完成”破たん

 名古屋市の6月定例市議会は最終日の6月29日の本会議で、2020年までに天守閣を木造化する河村たかし市長の提案を含む一般会計補正予算案、名古屋城天守閣特別会計予算案など6議案を、全会一致で継続審査とすることを決めました。
 この議決により、河村市長が主張する、東京五輪がおこなわれる2020年7月に完成する計画は、事実上破たんしました。
 名古屋市が6月1日に公表した、名古屋城の整備方法を市民2万人に聞いたアンケートで、「2020年までに木造復元」と答えたのは21・5%に過ぎませんでした。
 日本共産党の江上博之議員は6月17日の本会議で「市長提案は市民に明確に否定された」と指摘し、現天守閣の耐震補強と城全体の整備を先におこなうよう求めていました。
 自民党市議団は、リニア中央新幹線開業が計画されている2027年まで工期を延ばした上で、天守閣の木造復元を認める方針を示しています。27日の経済水道委員会で河村市長は27年に完成する案について「大きな起爆剤になりうる」と答弁しました。