愛知民報

【14.07.06】「戦地に安全なところない」 元小牧基地自衛隊員

 2006年4月、イラク特措法にもとづき航空自衛隊小牧基地から通信部隊員としてクウェートの空軍基地に派遣された際に米軍関係会社のバスにはねられ重傷を負った元自衛官、池田頼将さん(42)が、国に損害賠償や治療費を求め名古屋地裁で争っています。
 池田さんが事故にあったのは米軍主催のマラソン大会に出ていたときでした。大会出場は上官から業務より優先するよう指示されていました。
 池田さんは現地で十分な治療が受けられず、重い後遺症が残りました。あご関節に障がいを負ったため、口を大きく開けることが困難になり、流動食しか食べられません。
 帰国後自衛隊の基地内で仕事をしていましたが、上官から自衛隊をやめるよう執ような圧力を受け、退官に追い込まれました。
 池田さんは「自衛隊は私が負った事故を隠ぺいしようとしました。体に障害を負った元隊員を放っておく国の仕打ちに強い怒りを感じています。僕のような自衛隊員を二度と出さないようにしてほしい。戦場に安全なところはない」と自衛隊を海外の戦闘地域に送る集団的自衛権行使容認に反対しています。