愛知民報

【13.02.03】三菱電機派遣切り裁判 控訴審 一審判決を破棄

 三菱電機名古屋製作所(同市東区)で働いていた労働者が、契約期間中に雇い止めされたことは不当だとして、三菱電機社員としての地位保全と損害賠償請求を求めた裁判の控訴審判決が25日、名古屋高裁でありました。
 長門栄吉裁判長は2人の労働者の訴えを退け、同社に約88万円を支払うよう命じた一審判決を取り消す不当判決を出しました。
 2人は2009年3月、名古屋地裁に提訴。同地裁は11年11月の判決で、派遣先である三菱電機の信義則違反を認め「身勝手もはなはだしい」と断罪し、損害賠償を認めました。しかし社員としての地位は認めず、判決を不服とした原告と会社側が控訴していました。
 判決後の報告集会で男性原告(46)は「偽装請負を証言してきたのにきわめて残念。派遣先企業は何をやってもいいという風潮が広がらないか心配」と話しました。
 支援者から「原告らは4年前に派遣切りされて悔しい思いをした5万人の労働者の先頭に立ってたたかった。労働者派遣法がいかに悪法かを明らかにし、法律を変える運動をしよう」といった発言が相次ぎました。