愛知民報

【11.05.01】震災復興メーデーに 吉良多喜夫 愛労連事務局長にきく

 
 愛知県労働組合総連合・春闘共闘は5月1日、白川公園(名古屋市中区)など県下7カ所で第82回メーデー集会を開きます。今年のメーデーの特徴について吉良多喜夫愛労連事務局長に聞きました。

 今年のメーデーは「東日本大震災の被災地復興のために力を合わせよう」をスローガンに掲げます。連合系が開催を見送る中で、復興支援を大きくアピールし、元気が出る集会やパレードにしていきます。

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 県内の事業所向けのアンケートでは、8割が震災の影響を受けていると答えています。トヨタ自動車の2次、3次下請けでは部品、原材料が入荷しないので操業そのものがストップしています。

 愛労連労働相談センターに寄せられた震災に関する労働相談はすでに10件を超えています。震災理由の内定取り消しや自宅待機が出ています。半数が自動車関連製造業で働く派遣労働者です。解雇・雇い止め、賃金未払いも起きています。

 大震災を理由に休業する場合、雇用調整助成金を活用した賃金補償があります。経営者がそれを知らない、使わないという例もあります。事業所に必要な手続きを取らせる働きかけが必要です。

 事業所は、従業員が生活できるように速やかに離職票を発行し、雇用保険を活用できるようにすべきです。

 これ以上の解雇者を出さないよう、あらゆる手をつくす必要があります。

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 被災地では、津波で行政機能そのものが流されてしまっているもとで、公務労働者の支援がとくに大事です。

 行政面での支援、保健師、介護士といった専門職が求められています。組合としてもバックアップします。

 行政の震災対応の弱点に、民間まかせの「行革」や市町村の広域合併の弊害があらわれていると思います。「東北地方に道州制を」という話もありますが、とんでもない話です。自治体は住民の身近に存在すべきものです。

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 東日本大震災は春闘の統一回答日3月16日の直前に起こりました。翌17日に全国統一行動を設定していましたが、ストライキは中止、当日夜の集会は被災地支援の募金行動に切り替えました。

 職場の組合員は復興を願う気持ちでいっぱいです。500万円近い募金を集めた組合もあります。

 震災という緊急事態のときにこそ、労働組合が生活を守る存在にならなければいけないと思っています。どうぞよろしくお願いします。