愛知民報

【10.03.07】3・1ビキニデー参加者の声 広島、長崎ではない 核兵器のない世界に

 アメリカによる太平洋ビキニ環礁での水爆実験の被害者の思いを受け継ぎ、核兵器廃絶をめざす3・1ビキニデーが2月27日から3月1日まで静岡県で開かれ、愛知県から多くの青年が参加しました。

 2月28日の日本原水協全国集会では「NPT・ニューヨーク行動の成功を―2010年を『核兵器なき世界』の転換点に」のテーマで、アメリカ、韓国、マーシャル諸島の各海外代表が発言し、各地の署名運動が活発に交流されました。

 1日には、ビキニ水爆実験による放射能降下物を浴びた遠洋マグロ漁船第5福竜丸の乗組員で「原水爆の被害者は私を最後に」の言葉を残し死亡した久保山愛吉さんを悼み、核兵器廃絶を誓う献花墓参平和行進がおこなわれました。同集会に参加した青年の声を紹介します。
 

「伝えたい」(病院職員)

 就職してから平和問題に接する機会が増え、興味をもち、職場の先輩に誘われ参加しました。同世代の人が多く、多彩な人々の意見に考えさせられました。

 ビキニ被爆者の体験やその後の人生をリアルに聞くことができました。この経験を伝えて行きたいと思います。

「平和運動を」(病院職員)

 「平和って何?」と、深く考えたことはありませんでした。仕事でお年寄りの介護をしている時に「戦争ってどうだったの?」と聞いても、「そんな怖いこと」と話題にならないし、学生の時にも受け身だったと思います。

 このままじゃいけないと思うようになりました。これからは平和運動に取り組んでいきたいと思います。

「加害知る」(大学生)

 印象的だったのは「日本では3月1日といえばビキニデーという被害だが、韓国では3・1独立運動、中国では“満州国”設立という日本が加害者の側の歴史になる」という言葉です。海外では日本は加害者という歴史の違いに驚きました。

 日本がおこなった加害もよく知ったうえで取り組むことが本当の平和運動だと思いました。大学に帰ってしっかり報告したいと思います。