愛知民報

【10.03.07】市町村合併 「いいことない」 日本共産党 地域再生に努力

自治体減少

 「合併してから不便になった」「公共料金が高い町に合わされる、何もいいところがない」――合併した県内の地域の住民から怒りの声があがっています。

 自民・公明政権は2000年、「全国の市町村数の目標1000」を掲げ、市町村合併を強行する地方分権一括法を国会に提出し、日本共産党以外の各党の賛成でこれを成立させました。

 愛知県の神田知事は政府の合併方針に従い、市町村合併を推進してきました。愛知県内の「平成の大合併」は、2003年8月21日の田原町と赤羽根町との合併で田原市が発足したことを皮切りに、この7年間に合併が続き、03年に88あった県市町村は今月末には57に減ります。今月22日には海部郡東部の七宝町、美和町、甚目寺町が合併し、「あま市」が誕生する予定です。

過疎化

 合併によって市役所が設置された地域と周辺部の地域との格差が増大しています。

 吸収合併された地域は深刻です。過疎化に歯止めがかかると期待して豊田市と合併した稲武町では旧町役場の機能は縮小し、住民サービスが低下しています。旧町役場は一般窓口業務のみになり、道路改修の要望など予算を伴う市民要求は支所では判断できず、豊田市にある本庁に行かなくてはなりません。

 合併前の04年3月に3183人だった人口は今年2月には400人以上も減り2782人に。過疎化に歯止めがかかりません。

住民負担増

 5年前に佐屋町、佐織町、立田村、八開村が合併した愛西市では、他町村より低額だった佐織地区の水道料金の値上げ、立田と八開の保健センターの廃止、給食センターの統廃合など市民負担が増大しました。

 さらに、旧町村役場や図書館などの公共施設の統廃合、各種補助金の削減などが検討されています。

 昨年10月に清須市に編入合併した春日町。昨年までは町役場で確定申告を受け付けていましたが、支所になった今年は取り止め。遠くの市役所(旧新川町役場)まで行かなければなりません。

暮らし守る

 各地の日本共産党議員団は「合併後の住民の暮らしと地域を守れ」と運動し住民要求を実現しています。

 愛西市では、子どもの医療費無料化の拡大、巡回バスの増便、バス停新設、支所を含め役所受付時間の延長、融資を受けた中小業者への信用保証料補助制度などが実現しました。