愛知民報

【09.12.13】日本共産党名古屋市議団 「庶民減税」を提案

 名古屋市議会で「市民税減税」のあり方が議論されています。日本共産党市議団(わしの恵子団長)は12月4日、市議会各会派にたいし「庶民減税」の提案を示しました。

 名古屋市議会の11月定例会には、河村たかし市長から「市民税10%減税」条例案が提出されています。

 この「減税」案は、個人・法人の両市民税の均等割の現行税額と所得割の現行税率を10%引き下げるもの。このため、税額の大きいものほど減税額が大きく、個人市民税の場合、最高納税者の減税額は年2000万円を超えます。一方、均等割(年3000円)納税だけの低所得層の減税額は年300円。10年間の減税で、一方は2億円以上もの恩恵を受け、他方は3千円。これでは低所得者の生活支援にもならず、貧富の格差は広がるばかりです。法人市民税の場合は、企業規模で減税の差はさらに大きくなります。

 河村市長は市長選挙のマニフェストで「定率減税(金持ちはゼロ)」と明記していました。市長の「減税」案が「公約違反の金持ち減税」であることは市長与党の民主党や自民、公明各議員も指摘しています。

 そのうえ「減税を引き金にした聖域なき行財政改革」「福祉も例外ではない」というのが市長の方針。市民から福祉・市民サービス削減反対の運動がおきています。
 こうした状況のもとで、日本共産党市議団は、「家計支援に役立つ真の庶民減税が求められている」として、市議会各会派にたいし、個人市民税の特例減税、低所得者の減税率を高めるなど6項目の提案を申し入れました。

日本共産党名古屋市議団の「庶民減税」提案

 ?減税は家計支援目的とし個人市民税の特例減税とする。

 ?低所得層の納税額のうち負担割合の大きい均等割額を思い切って減額し、低所得層の減税率を高める。

 ?所得割の減税については高額所得者を対象としない措置をとり、税の所得再配分機能を強め、格差是正に役立てる。

 ?減税財源のために福祉を削減しない。

 ?減税の恩恵を受けない非課税世帯にたいし支援措置をおこなう。

 ?経営難の中小企業への支援を強化する。