愛知民報

【09.07.23】核兵器なくしたい 愛知の若者が学習、宣伝 原水爆禁止世界大会に向けて

 原水爆禁止2009年世界大会が近づきました。オバマ米大統領が今年4月「核兵器のない世界」を国家目標とすることを表明。先日のG8サミット(主要8カ国首脳会議)は「核兵器のない世界にむけた条件をつくる」という声明を初めて出すなど、核兵器をめぐる新たな変化がおきています。世界大会へ愛知県から500人の代表を送る取り組みがすすんでいます。

海水浴場で反核署名

海水浴客に反核署名を訴える学生ら
 日本福祉大学原水爆禁止実行委員会は19日、南知多町の内海海水浴場で「核兵器廃絶を求める」宣伝署名行動をおこないました。

 8月に長崎で開かれる原水爆禁止世界大会に参加する予定の学生ら16人が参加しました。

 「広島・長崎両市長やノーベル賞の益川敏英さんらが賛同者になっている署名にご協力を」の訴えに、子ども連れの海水浴客らが次々と署名していました。

 名古屋市から孫と海水浴に来ていた女性(64)は「私の生まれた年に原爆が投下されました。今も被爆者は原爆症で苦しんでいると聞きます。早く国は認定するべきです」

 同実行委員会の学生(21)は「50人の参加目標でナガサキツアーに取り組んでいます。すでに1年生が10人以上も申し込んでいます」といいます。1時間余りで300人を超す署名が集まりました。

高校生平和ゼミナールがバスツアー計画

 県内の中学生・高校生でつくっている愛知県高校生平和ゼミナールは毎年、被爆地の広島・長崎を訪れ、平和について学び、全国の高校生や海外代表の青年と交流しています。

 今年も「ナガサキツアー」にむけ、今月、名古屋市内の戦跡巡りをおこない、25日には名古屋原爆症認定訴訟原告の甲斐昭さんを講師に学習会を企画しています。

 ナガサキバスツアー(8月6日~10日)参加者募集 8月6日夜名古屋発~10日朝名古屋着。費用1人5万7000円。問い合わせ愛知県原水協052・932・3219。

愛知県原水協事務局長 佐竹康行さんの話

 原爆症認定訴訟での国の連続敗訴、オバマ米大統領の核兵器廃絶演説など、核兵器・平和問題でこの1年、国内・国際情勢は大きく動きました。

 被爆国日本から核兵器廃絶の世論と運動を広げ、原水爆禁止世界大会を成功させ、「核の傘」に固執する日本政府の姿勢を変えたいと思います。

 愛知県の取り組みでは、核廃絶国際署名の70万人(県民の1割)達成、年内に判決が予定されている原爆症認定訴訟勝利のためがんばります。