愛知民報

【08.12.21】新年につながる2008年のたたかい 

 福田内閣の政権投げ出し、麻生内閣末期状態、日本共産党への新たな注目の広がり…。新しい時代の到来を予感させる今年でした。衆院選必至の新年につながる今年の動きを追ってみました。

後期高齢者医療  廃止が大世論に

むしろ旗を掲げ後期高齢者医療制度廃止を訴える人たち
 4月からはじまった後期高齢者医療制度。「保険料の年金天引きはけしからん。通帳を見るたびに腹が立つ」「年齢差別のうば捨て制度は許せない」…。
 高齢者の怒りと日本共産党の国会・地方議会の論戦が共鳴し、廃止が大世論になりました。医師会も批判の声を上げ、自公政権を動揺させています。

『蟹工船』ブーム  共産党員増える

「青年の雇用・くらし守ろう」と訴える青年たち
 「元気な愛知」でもプロレタリア小説『蟹工船』がブームになりました。民主青年同盟が主催した『蟹工船』の映画会も大入り満員。
トヨタの繁栄を底辺でささえる非正規雇用の若者たち。派遣問題を取りあげた日本共産党・志位委員長の国会質問に共感し、県内各地で青年が日本共産党に入党しています。

教育費 負担軽減を求める

高い学費の低減を訴える学生たち
 教室に貧困化の波が及んできています。愛知県立高校の授業料未納者が増え続け、経済的理由による大学中退者数は過去最高です。
 愛知県学生自治会連合は学費値下げ署名に取り組み、「憲法と教育を守る愛知の会」は電話相談を実施。日本共産党は高学費解消の政策を発表。シンポジウムを開きました。

消費税増税  総選挙争点に

 消費税上げるなと訴える中小業者の人たち
 物価高、景気後退のもとでの麻生首相の消費税増税発言。地道に続いてきた反対運動が燃えてきました。
 愛知県商工団体連合会が主催した中小業者危機打開集会は「つぶされてたまるか」と消費税増税反対の声をあげました。欧州が消費税減税に動き、日本共産党は食料品非課税を打ち出しました。

海外派兵 イラク空自撤退

 自衛隊のイラク派兵は違憲だとして差し止めを求めた裁判で、名古屋高等裁判所は4月17日、自衛隊機の武装米兵空輸は武力行使につながり憲法違反との判断を示しました。
 政府はイラク撤退を決め、小牧基地のC130輸送機が帰ります。海外派兵を許さない県民の運動が新たな段階を迎えています。

県営空港 軍用機事故多発

 空中給油機配備に抗議する人たち
 県営名古屋空港で、自衛隊F2戦闘機の墜落、米海軍FA18戦闘機の緊急着陸など軍用機の重大事故が頻発しています。
 今月12日、小牧基地配備の空中給油機が給油管を格納できず、岐阜基地に緊急着陸しました。危険な訓練飛行の中止、空中給油機の撤去を求める運動が広がっています。

金融危機 大量解雇に反撃

 「トヨタは社会的責任はたせ」と行進する人たち
 トヨタ自動車首脳は金融危機を地球一の企業になる「絶好のチャンス」と見ています。
 同社の内部留保は過去最高の約14兆円。「減益」でも来期通算は黒字の見込みです。
 「違法・不当な解雇や下請け切り捨ては許されない」――労働者、中小業者と日本共産党の共同のたたかいがすすんでいます。

農業・食料 自給強化へ流れ

 食と農業シンポジウム
 食糧自給率の向上を訴える日本共産党の「農業再生プラン」が農業者と消費者の共感を呼んでいます。
 同党が県内各地で開いた農業シンポジウムには農協役員や自治体の農政担当者が出席。食料自給率の向上を政府に求める意見書を採択した地方議会が増え、学校給食の地産地消が広がっています。

総選挙へ 共産党が勢い

 聴衆の歓声にこたえる志位和夫委員長ら
 麻生政権が末期状態に陥るもと、総選挙勝利をめざす日本共産党が「上げ潮」の運動をすすめています。
 昨年秋以降に県内の全市町村・行政区での演説会を開催。今月8日には県内のJR・私鉄の381全駅宣伝をやりきりました。
 党員と「しんぶん赤旗」読者の拡大に全力をあげています。